2022 Fiscal Year Research-status Report
Are clock genes involved in the mechanical stress responsiveness of osteocytes?
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19K10416
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
近藤 久貴 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40469002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜村 和紀 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00422767)
戸苅 彰史 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80126325) [Withdrawn]
田中 健二郎 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (80780296) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 概日リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスを明期(朝7時から夜7時まで)を明るく、暗期(夜7時から朝7時まで)を暗くなるように設定した部屋で2週間以上飼育すると、12時間ごとの明暗サイクルに順応し、マウス体内の時計遺伝子の発現に24時間周期の変動がみられるようになる。この状態のマウスを用いて一定時間ごとに骨組織からRNAを抽出し骨細胞関連遺伝子を調べたところ、RANKL(Receptor activator of NF-κB ligand)に24時間周期の変動があることが確認された。骨組織の中では骨細胞が9割以上を占めるため、骨細胞におけるRANKL発現に概日リズムがあると考えられる。さらに、このように明暗順応したマウスに対し、可撤式のラット・マウス用の矯正装置を用いて歯の移動を行うと、明期に歯を動かす方が、暗期に歯を動かすよりも、破骨細胞の活性化が強く、歯の移動も大きくなった。この時、歯根周囲歯周組織のRANKLの発現量も増えていたことから、歯の移動の日内変動にRANKL発現の概日リズムが関与すると考えられる。次いで、RANKL発現の概日リズムのメカニズムを検討するため、培養骨細胞を用いて実験を行った。私たちはこれまでにグルココルチコイドが中枢の時間情報を骨芽細胞や破骨細胞に伝達する因子であることを報告している。培養骨細胞には時計遺伝子が発現しているが通常状態では個々の細胞の時計遺伝子発現のリズムは不規則であるがグルココルチコイド処理を行うと、細胞集団全体における時計遺伝子発現のタイミングが揃い、遺伝子発現に概日リズムが見られるようになる。そこで、骨細胞に対してもグルココルチコイド処理を行い、時計遺伝子とRANKLの発現について調べたところ、グルココルチコイド処理により概日リズムが見られるようになったことが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究に充分な時間が取れなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた知見を基に、時計遺伝子がRANKLの発現調節に関与するか検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
人員削減により他業務が多忙となり、研究へのエフォートが減少し計画が遅れた。消耗品、あるは出版費として使用する予定である。
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