2023 Fiscal Year Annual Research Report
口腔細菌叢のメタゲノム解析によるドライマウスの病態解明
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19K10421
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
金子 昇 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00397126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濃野 要 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80422608)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ドライマウス / 菌叢解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
新潟大学医歯学総合病院 予防歯科の外来患者を対象として、口腔細菌叢とドライマウスに伴う口腔症状との関連性について検討を行った。 通常、口腔内細菌の検体採取には唾液採取や擦過サンプルを使用することが多いが、今回はドライマウス患者から検体を採取するため、一定時間洗口した後に吐き出してもらう洗口サンプルを使用した。なお、洗口サンプルを使用するにあたり、9名の方の刺激唾液と洗口サンプルの菌叢比較を行い、α多様性を表すShannon Entropyは各対象者の刺激唾液・洗口サンプル間で高い相関を示し(r=0.939, p<0.001)、またβ多様性を表すWeighted Unifrac距離の主成分は各対象者の刺激唾液と洗口サンプルとで極めて近い位置にプロットされ、洗口サンプルが刺激唾液の代わりに使用できることを確認した。 口腔乾燥のある方6名と口腔乾燥のない方5名を対象とし、採取した洗口サンプルの菌叢解析を行った。その結果、Shannon Entropyは口腔乾燥群で5.71±0.49、正常群で5.75±0.20であり、構成する菌叢の多様性に有意差は認められなかった。また、Weighted Unifrac距離の主成分は、口腔乾燥群と正常群とで明確な差は認められなかった。ただ、口腔乾燥による強い舌痛を訴える1名の患者の主成分は、他の対象者の主成分と離れた位置にプロットされた。通常、Streptococcusの割合は30~40%の範囲に収まる者が多いが、この患者においてはStreptococcusの割合が57%を占めており、そのうち、anginosus groupの菌の全菌数にしめる比率が7.69%と、他の者(0~0.33%)に比べ特に高い値を示していた。anginosus groupに属するS. anginosusやS. intermediusは、日和見的に口腔内や深部臓器などで化膿性疾患を引き起こす細菌である。ただ、症例数が少ないことから、今後も調査・検討を行っていく必要性が認められた。
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Research Products
(4 results)