2019 Fiscal Year Research-status Report
行動解析に基づく中心静脈カテーテル挿入手技の標準化に向けたトレーニングの開発
Project/Area Number |
19K10485
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
加治 建 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任教授 (50315420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
大西 峻 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (10614638)
山田 和歌 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (20457659)
内門 泰斗 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特例准教授 (30464465)
矢野 圭輔 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (30757919)
川野 孝文 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40457651)
中目 和彦 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (70448570)
春松 敏夫 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (70614642)
町頭 成郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (80404523) [Withdrawn]
安田 智嗣 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (80437954)
向井 基 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (80468024)
山田 耕嗣 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (80528042)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リアルタイム超音波下静脈穿刺 / 視線追跡装置 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
中心静脈カテーテル(CVC)挿入手技は、医療安全の観点からリアルタイム超音波ガイド法において、穿刺成功率が高く、合併症の発生が低いことから推奨されるようになった。一方、超音波ガイド下CVC挿入手技に伴う重篤な事故や合併症も報告され、トレーニング不足あるいはトレーニングの必要性の認識不足に起因することが指摘されている。本研究では、超音波ガイド下CVC挿入について、視線、両手の動きという行動解析の観点から検証することで、革新的なトレーニングプログラムを開発し、その有効性を検証することを目的とした。 視線についてのデータ取得に着手した。リアルタイム超音波下静脈穿刺を行いながら、視線を追跡する検査システムと手技中の超音波画面を録画できるシステムの構築に時間を要したが、機材の改変を重ねてようやく安定したデータ集積が可能になった。超音波ガイド下静脈穿刺は医学生にとって初めての手技であるため、事前にスライドを用いて、短軸方向穿刺方法について説明を行った。その際に、視覚的に理解できるような学習素材をパワーポイントを用いて作成した。学生への説明を重ねながら改定を重ねているところである。 測定するタスクは、超音波ガイド下に静脈穿刺シミュレーター(CVC穿刺挿入シミュレーターII、京都科学社製)を用いて短軸方向の静脈穿刺を行った。静脈穿刺シミュレーターは、超音波プローベの圧迫により、血管が扁平化することで静脈であることを確認できることから、研究に用いるに問題ないことを確認できている。 これまでに、医学生5名、研修医3名、卒後5年目以上の小児外科医師3名を対象にして、データを取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
測定システムは、超音波画面のモニターに視線追跡装置(SteelSeries Sentry Gaming Eye Tracker 視線測定機 69041、Tobii社製)を装着し、視線追跡ソフトを用いてPC画面に表示させ、穿刺開始から穿刺完了までを録画できるようになっている。録画画像から手技に要した時間、視線追跡マーカーが画面から外れた時間と回数を測定項目として解析もできるようになっている。結果として、手技に要した時間は学生が最も長い傾向を示した。画面から視線マーカーが外れる回数は、学生は7回以上、研修医は5回、卒後5年以上医師は4回であり、学生が明らかに視線を外す回数が多い傾向を認めた。研修医と卒後5年以上の医師の間には明らかな差を認めなかった。画面から視線マーカーが外れている時間も同様の結果が得られた。以上のように、視線に関するデータがすでに得られている。加えて、これまでの学生への手技解説を来る返すことで、解説素材の作成も改定を重ねられており、加えて、視線の重要性についても強調することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、医学生、研修医、卒後5年目医師のnの数を増やすと共に、エキスポートのデータを増やして、より違いを明らかにしたいと考えている。また、現在までのデータを基に、学生への手技を解説するための素材をよりよいものに改定を重ねていきたい。これにより、トレーニングプログラムのブラッシュアップにもつながると考えている。 リアルタイム超音波下樹脈穿刺と視線に関する論文についてこれまで報告は見られていないことから、国際学会で報告すべく準備を行っている。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Impact and characteristics of two- and three-dimensional forceps manipulation using laparoscopic hepaticojejunostomy mimicking a disease-specific simulator: a comparison of pediatric surgeons with gastrointestinal surgeons.2019
Author(s)
Koji Yamada,Masakazu Murakami,Keisuke Yano,Tokuro Baba,Toshio Harumatsu,Shun Onishi,Waka Yamada,Ryuta Masuya,Seiro Machigashira,Kazuhiko Nakame,Motoi Mukai,Tatsuru Kaji,Satoshi Ieiri
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Journal Title
Pediatric surgery international
Volume: 35
Pages: 1051-1057
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] 安全な中心静脈カテーテル挿入手技の標準化に向けた卒前・卒後教育におけるトレーニング方法の開発2019
Author(s)
加治 建,村上 雅一,矢野 圭輔,馬場 徳朗,大西 峻,春松 敏夫,山田 耕嗣,山田 和歌,桝屋 隆太,町頭 成郎,中目 和彦,向井 基,家入 里志
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Journal Title
医学教育
Volume: 50
Pages: 99-99
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