2022 Fiscal Year Annual Research Report
post-traumatic resilience after compound disater in Fukushima
Project/Area Number |
19K10647
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大戸 斉 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20150279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 誠司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50220158)
前田 正治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60248408)
桃井 真帆 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (90341750)
瀬藤 乃理子 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (70273795)
竹林 唯 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (40832027)
堀越 直子 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 講師 (90722497)
佐藤 秀樹 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 助教 (30849097)
後藤 紗織 福島県立医科大学, 医学部, 特命准教授 (30438551)
小林 智之 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60835487)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 複合災害 / 原子力発電所事故 / レジリエンス / 避難 / 帰還 / 社会心理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年3月の複合災害(地震、津波、原子力発電所事故)から12年が経過した。精神心理的な回復(レジリエンス)軌跡を明らかにして住民の健康回復に役立てる目的で、1)放射 線事故により避難した住民400名、2)避難を要請されなかった福島県内の浜通り、中通り、会津地区住民各400名ずつ計1200名を対称にして、計1600名にアンケート調査を実施した。精神的回復(レジリエンス)、精神的リスク不安、生活スタイル3)避難しなかった住民をまとめられた健康情報(身体的、精神的苦痛、心理社会的因子(放射線リスク認知、差別感))に関する情報を収集した。 対象者のうち、695名(43.4%)から回答を得た。説明因子として「放射線リスク不安」と「差別不安」の2因子を同定した。更に、レジリエンスはpsycological distress経路を介して放射線関連不安を改善するモデルが良く適合していた。災害受容感、レジャー活動、社会活動への参加はレジリエンス的回復を促進していた。これらレジリエンス因子は放射線不安と差別感から精神心理的過程を介して軽減していることを明らかにした。精神的状況が良くない状況ではネガティブな情報を取り入れるが、レジリエンスを介して精神的状態が改善するとそのような傾向からより前向きな情報に関心が向かう。さらに社会に関心が 向かい、地域活動への参加が増加する。 また、被災者3名のレジリエンスを形成する軌跡を動画にして、YouTubeにて公開し、多くの視聴を得て概ね良い評価を得ている。
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Research Products
(2 results)