2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness of an HIV-testing promotion program for the youth in Thailand
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19K10668
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
北島 勉 杏林大学, 総合政策学部, 教授 (10234254)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | HIV / タイ / 自己検査 / DCE / 若者 |
Outline of Annual Research Achievements |
HIV検査は、HIVケアにつながる最初の段階であるが、多くの国で、若年層の多くはスティグマを懸念して検査を受けることをためらっている。近年、タイ政府は、HIV自己検査キット(HIVST)の商業利用を認可したが、若年層、特に地方の若年層への普及はまだ限定的である。若者の間でHIVSTの利用を促進し、利用率を向上させる要因は、まだ十分に理解されていない。そこで、本研究は、HIVSTの利用に関する若者の選好を調査した。
離散選択実験(DCE)を、タイ東北部のある県に居住する15~24歳の個人を対象に実施した。DCEは選好を測定するために考案された属性に基づく調査法である。過去6ヵ月以内に性行為を行ったと報告した参加者を、SNSと、県内の高校でHIVと性感染症の予防啓発活動を行っているNGOを通じて募集した。参加者には、HIVST提供の属性とレベル:(1)検査キットを受け取る場所(公立病院/NGO/私立病院/コンビニエンスストア/薬局/宅配)、(2)検査前サポート(なし/対面/電話/オンライン)、(3)検査後サポート(なし/オンライン/電話/対面)、(4)匿名性(あり/なし)、(5)検査の種類(血液ベース/唾液ベース)、(6)自己負担額の組み合わせからなる「選択肢1」と「選択肢2」、「選択肢1でも2でもない」の3つのうちから1つを選択してもらった。データ分析は条件付きロジスティック回帰モデルを用いて行った。
回答者438人のうち、42.7%が男性で、平均年齢は17.1±1.5歳、95.2%がHIV検査を受けたことがなかった。検査の種類を除くすべての属性が、HIVSTを選択するかどうかの決定に大きく影響した。その中で、79.2%が、公立病院から匿名で無料のHIVSTキットを入手でき、検査前・検査後ともに対面カウンセリングが受けられるという、現状に近いシナリオを希望していた。
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