2019 Fiscal Year Research-status Report
Frailty on the Genetic and Environmental Factors in a twin study
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19K10673
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
松本 大輔 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (20511554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 富士男 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (80469551)
本多 智佳 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (40625498)
冨澤 理恵 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師(常勤) (20584551)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 双生児研究 / フレイル / 遺伝要因 / 身体活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
フレイルのメカニズムの解明・予防法の開発は,わが国だけではなく世界的に喫緊の課題である.介入について一定の効果は示されつつあるが,そのメカニズムが十分に明らかになっていない.海外ではフレイルの遺伝率は約40%と報告されており,遺伝要因の影響が大きいことが知られている.しかし,わが国のフレイルの有症率は高いにもかかわらず,遺伝率の推計は存在しない.双生児研究法を用いて,日本人としての遺伝的な要因があるのか,また,環境要因および遺伝と環境の相互作用を明らかにすることで,より効果的かつ,個別の対策を検討することができると考えられる. まず,2019年度はメカニズムの解明に向け,大阪大学ツインリサーチセンター検診プロジェクトとして,成人双生児約40組の身体機能等の測定を実施した.また,大阪大学ツインレジストリに登録されている成人双生児を対象とした質問紙を郵送し,その回収を終えた.現在はデータクリーニング,解析を進めている. 次に,国際共同研究に繋げるため,ハンガリーに短期滞在しDr. Tarnoki Adam & David(Semmelweis university,ハンガリー)と情報共有をおこなった.ハンガリーで実施している調査や測定を知り,共通する調査項目などを確認することができた.共通の研究テーマについてのプロポーザルを提出した.さらに,双生児研究の国際共同研究プロジェクトのPIを務めた経験のあるProf. Karri SilventoinenおよびDr. Maarit Piirtola (University of Helsinki,フィンランド)から研究指導を受け,測定項目を一部検討し直すこととなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度の研究実施計画の中核であった大阪大学ツインリサーチセンター検診プロジェクトによる成人双生児の身体機能等の測定を実施し,大阪大学ツインレジストリに登録されている成人双生児を対象とした質問紙調査を終えることができた. 同時に,ツインレジストリが構築されているハンガリーに短期滞在し,研究者と両国で共通した調査票を作成,その調査について現地用のプロポーザルを提出することができたことから,おおむね順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は2019年度実施した調査票のデータクリーニングおよび分析を進めていく予定である.また,現在,検診プロジェクトで得られたデータの分析を進めているところであるが,遺伝率を推計するためには,二卵性双生児の対象者数がまだ少なく,さらなる追加データが必要な状態である. しかし,新型コロナウィルス感染症のリスクがある中,対象者を招待し,種々の身体機能測定を実施することは,感染予防対策上控えるべきであることから,研究の遂行が難しい状況である. また,国際比較研究についても同様に,ヨーロッパ国内の状況も厳しいようであり優先課題が変わり,さらに,種々のデータの共有は対面式で行う必要があることを考えると,進捗が遅れることが予想される. 現時点での対応策は確定できないが,継続的にコミュニケーションを続けていくことで徐々に判断していく.
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Causes of Carryover |
国際共同研究の打ち合わせについて,予定よりも海外での滞在期間が短縮したため,次年度使用額が生じた. 次年度に再度調整したことにより次年度に使用する予定であった.しかし,現在の状況では渡航が可能かの判断が難しい.
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Research Products
(2 results)