2019 Fiscal Year Research-status Report
看護・介護現場における腰痛予防教育管理システムの開発
Project/Area Number |
19K10717
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
伊丹 君和 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (30310626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 靖貴 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (70609734)
千田 美紀子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (90614595)
関 恵子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (40760393)
安田 寿彦 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (60157998)
八木 利津子 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (00780313)
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00353037)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看護・介護 / 腰痛予防 / 教育管理システム |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は研究初年度であり、本研究における研究計画と役割分担について確認し、所属機関において倫理審査を提出し承認を受けた。 まず、研究の第1段階としての「腰痛予防教育における現状評価」では、病院や施設などの看護・介護現場で勤務する看護師・介護士を対象として、①腰痛の現状、②なぜ看護師の腰痛はなくならないと考えるか、③現在行っている腰痛予防対策について、④必要と考える腰痛予防対策・教育について質的調査を行う予定であり、令和元年度は研究協力機関への説明を行うなどの研究準備を行った。 さらに、研究2段階としての「腰痛予防教育管理システムの構築」に向けて、病院看護師を対象として、勤務中に腰部負担を自覚する看護援助の調査行うことから始めた。その結果、最も腰部負担を自覚している看護援助は「排泄援助(おむつ交換・陰部洗浄)」でり、次に「体位変換」であることが明らかとなった。これらの援助は実施した回数も多く、腰部負担が起こりやすい状況にあることを確認した。また、前回試作していた腰部負担計測機器を試用してもらった結果、現場での行動や個々の姿勢の動特性、操作方法の違いによる評価のばらつきが確認できた。そのため、看護・介護現場における看護師・介護士の実際の声や調査結果をもとに、使用者個々の行動パターンや動特性に適合したリスク管理および評価方法を確立することが必要不可欠であり、個のデータを組織で集約し教育管理可能とするシステムの具体的構想を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、研究実施のための準備および研究機関への協力体制を深めるなどに時間を要したものの、具体的に研究を進めているところである。さらに、今年度から研究分担者も1名加わり、使用者個々の姿勢データの動特性を考慮したリスク管理および運動評価を可能とする腰痛予防教育管理システムの開発をさらに進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
使用者個々の行動パターンや動特性に適合したリスク管理および評価方法を確立し、個のデータを組織で集約し教育管理可能とする腰痛予防教育管理システムを具体的に構想し、試作と改良を重ね完成させる予定である。その後、実際の看護・介護現場において活用・評価を行い、「個」のデータを「組織」で集約・分析することによって、個および組織全体として腰痛軽減・職場環境改善、さらには個々の意識改善が図れることを目ざし研究開発を進めていく。
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Causes of Carryover |
昨年度は、研究実施のための準備および研究機関への協力体制を深めるなどに時間を要したものの、具体的に研究を進めているところである。昨年度実施した看護現場での事前調査結果をもとに、今年度具体的な機器開発を進めていく予定である。さらに、今年度から研究分担者も1名加わり、使用者個々の姿勢データの動特性を考慮したリスク管理および運動評価を可能とする腰痛予防教育管理システム開発をチーム一丸となって実施する。
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