2021 Fiscal Year Research-status Report
看護・介護現場における腰痛予防教育管理システムの開発
Project/Area Number |
19K10717
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
伊丹 君和 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (30310626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 靖貴 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (70609734)
千田 美紀子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (90614595)
関 恵子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (40760393)
安田 寿彦 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (60157998)
八木 利津子 桃山学院教育大学, 人間教育学部, 教授 (00780313)
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00353037)
伊丹 琢 青山学院大学, 理工学部, 助教 (40834057)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 看護・介護 / 腰痛予防 / 教育管理システム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1段階としての「腰痛予防教育における現状評価」については以下の通りである。 看護師を対象とした調査では、看護師26名を対象として2交代の夜間勤務に従事している際の腰痛実態について計測・調査から現状評価した。その結果、夜間勤務時の看護師の腰痛有訴率は100%であり、腰部負担自覚のある看護援助は実施率の高いオムツ交換・陰部洗浄、体位変換、車椅子移乗であった。夜間勤務では看護師1人の担当患者数が15人を超えることや12~16時間の長時間労働となるため腰部負担を生じやすい状況にあることが確認された。また、勤務時平均姿勢角度は16.01°であり腰部負担危険角度となる40°以下であったが、経験年数の少ない看護師は40~60°の前傾回数が有意に多いことが認められ、腰痛予防教育の必要性が示唆された。 介護士を対象とした調査では、介護施設に勤務する9名の介護士を対象として日勤帯に従事している際の腰痛実態について計測・調査から現状評価した。その結果、日勤帯勤務時の介護士の腰痛有訴率は89%であり、日勤帯の姿勢では中腰での作業(100%)、立ち作業(78%)が多いと回答していた。勤務時平均姿勢角度は13.7°であったが、14:00~14:30の時間帯で24.7°であり最も高い値であった。また、学生時代に腰痛予防教育を受けていないと回答した者は88%であり、看護師よりもさらに早急に腰痛予防教育を行う必要があることを確認した。 さらに、研究2段階としての「腰痛予防教育管理システムの構築」に向けて、クラウドを利用した自動データ処理プログラムを開発した。この結果、勤務後即座に被験者に対してフィードバックを行うことが可能となる。次年度はさらには個だけでなく集団・組織の姿勢データを自動で統計的に解析し、勤務地における異常姿勢の傾向などを明らかにするリスク管理まで組み入れたシステム開発を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症蔓延のため、現地での計測・調査・介入を行うことが困難な状況にあるとともに、遠方の研究者との現地での共同研究実施が困難な状況にある。従って、当初予定より進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、個々の研究者が分担して研究を進めるとともに、研究を統合させ当初目標が達成できるよう進めていきたいと考えている。本研究では、遠隔でクラウドを介したシステムを開発中であり、その評価を実際の看護者を対象として行う予定である。遠方の研究者も含めてオンラインも活用しながら研究を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
昨年度も、新型コロナ感染症蔓延のため現地での計測・調査・介入を行うことが困難な状況にあるとともに、遠方の研究者との現地での共同研究実施が困難な状況にあったが、可能な限り研究を進めた。そのため、当初予定より進捗状況はやや遅れている。最終年度であり、遠隔でクラウドを介した開発中のシステムの評価を看護者を対象として実施し、最終評価を行う予定である。遠方の研究者も含めてオンラインも活用しながら研究を進めていきたい。
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Research Products
(3 results)