2020 Fiscal Year Research-status Report
中小規模病院で働く中堅看護師のワーク・エンゲイジメントを高める支援モデルの構築
Project/Area Number |
19K10718
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
撫養 真紀子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60611423)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
青山 ヒフミ 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80295740) [Withdrawn]
北居 明 甲南大学, 経営学部, 教授 (30278551)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 中小規模病院 / 中堅看護師 / ワークエンゲイジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
看護師のワークエンゲイジメントについての文献検討とプレインタビューを行った。その結果として、ワーク・エンゲイジメントは仕事の資源と個人の資源によってもたらされていた。仕事の資源は、①職務上遂行する仕事そのもの、②仕事を円滑に進めるための他者(上司など)からの支援であった。個人の資源は自己効力感や楽観主義、自尊心など個人の内的な特徴であった。ワーク・エンゲイジメントを高めるためには、これらの資源を充実させるような働きかけが重要である。仕事そのものとは、職務上直接関わる「仕事での明確な役割」、「仕事での成長」や「責任がある仕事」などであり、ハーズバーグの動機づけ要因に相当していた。仕事の資源において、他者である上司からのサポートやフィードバックは重要であることがわかった。仕事の成果を確認することは、仕事に手ごたえや自信と自己成長を感じられるようになり、その結果ワーク・エンゲイジメントを高めることにつながっていた。個人の資源とは、自らを取り巻く環境のなかで発揮される肯定的な自己評価のことであり、その人の内面を表現するものであった。自己効力感や自尊心、楽観主義といった肯定的な自己評価はストレスを軽減させ、モチベーションにも影響を与えていた。特に、自己効力感はワーク・エンゲイジメントを高める重要の資源の一つであった。上記を踏まえて、中小規模病院の中堅看護師を対象に、ワーク・エンゲイジメントに関する事例、ワーク・エンゲイジメントにつながる資源と支援についてのインタビュー調査を現在、実施している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症拡大の影響で、中小規模病院への立ち入りが禁止あるいは制限させている。研究者も教育上から移動制限があり、施設への訪問が難しい状況にある。遠隔を利用したインタビューを検討したが、対象者である病院の中核を担う中堅看護師が多忙であることから、インタビューの時間を十分に確保することができないことからデータ収集が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
データ収集については対面での収集と並行しながら遠隔システムを活用し行っていく。協力者である大学院生もコロナウイルス感染症拡大の影響をうけている。そのため、大学院生には近隣の病院でのデータ収集を依頼する。また、遠隔システムの導入を検討する。
|
Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症の影響で国際学会での口演発表に参加できなかった。また、国内での学会発表も遠隔となり交通費等を使用しなかった。今年度(令和3年)は国際学会における発表やデータ収集を計画している。
|
Research Products
(9 results)