2021 Fiscal Year Research-status Report
看護師のキャリア成熟とキャリアレジリエンスの獲得が職業的アイデンティに及ぼす効果
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19K10722
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
伊藤 まゆみ 目白大学, 看護学部, 教授 (70316636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 多喜子 杏林大学, 保健学部, 教授 (60583911)
関谷 大輝 東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (80619213)
上田 佳余子 目白大学, 看護学部, 専任講師 (10770018)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | キャリアレジリエンス / キャリア成熟 / 職業的アイデンティ / 看護師 / 認知再構成法 / 意味づけ / 感情対処傾向 / キャリアレジリエンス獲得支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は介入計画の準備として下記の検討を行った。 先行研究より,本プログラム開発では,キャリアレジリエンスの構成概念である「チャレンジ」,「未来志向」,「新奇多様性」,「ソーシャルスキル」を高めることが効果的と考えられた。しかしながら,本研究の基盤となる2016年~2018年基礎的研究(基盤研究C)を再分析した結果,「職業的アイデンティ」や「キャリア成熟」には,キャリアレジリエンスの「チャレンジ」と「未来志向」の影響が強かった。「チャレンジ」と「未来志向」には,認知再構成法によるストレスフルなケアに対する意味づけや,そのことによる自身と他者の両感情への調整的対処傾向が影響していた。しかし,その影響は十分とはいえなかった。また,全測定変数において,看護師経験年数が21年以上で有意に高かった。 上述の結果から,本プログラム開発では対象を2年目以上20年目以下の看護師とし,認知再構成法で彼らのキャリアへの不安を喚起させる思考の修正を図ることで「チャレンジ」と「未来志向」の能力の向上を目指す。具体的には,ストレスフルなケアに対する意味づけに加え,「ペン・レジリエンシー・プログラム(The Penn Resiliency Program;PRP)」を基盤に執筆された「レジリエンスの教科書―逆境をはね返す世界最強トレーニング(The Resilience Factor;7 Keys to Finding Your Inner Strength and Overcoming Life’s Hurdles)」で紹介された7つのスキルから「ABC分析」と「大局的にとらえる」のスキルの獲得を含める。効果検証のための実験計画は,第一水準を実験的操作とし、対象を介入群と統制群の2群(群間比較)とする。第二水準を調査時期とし、介入前後,介入後3か月の3回(群内比較)とする混合計画とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
次の3点のにより研究に遅れが生じている。 1.本プログラム開発において, COVIT19に関連して医療機関の混乱的状況が続き,施設への研究依頼が困難な状況があった。 2.現時点で介入すれば,調査対象者のデータには特異的な事態(COVID19)の影響が出やすく,今後のキャリア発達に着目した継続教育を検討するうえでは一般化しにくい状況が推測された。 3.研究代表者並びに研究分担者ともに,COVID19に関連した教育方法の修正や指定規則改正による教育課程変更などに優先すべき業務量が増加し,研究に取り組めない状況があった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,下記の手順で研究を推進する。 1.実験計画を6月下旬までに作成する。具体的には介入に用いるコンテンツ(テキストと動画),データ収集の準備(Web調査会社への依頼,HPを利用した募集システム)をする。 2.6月下旬に倫理審査会に提出し,承認が得られ次第,研究を開始する。 3.年内にデータの収集を終え,分析開始,成果をまとめる。 4.成果発表のための準備をする。また、これまで未発表であった成果を国内外の学会に発表するとともに、学会誌への投稿を行う。
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Causes of Carryover |
2021年度の助成金が予定通りに遂行されなかった主な理由には,①本プログラム開発のための介入計画の準備並びに実施の遅れによる必要経費の未執行や,②計画実施の遅れと国内外の移動制限に伴う成果発表に係る旅費の未執行などがあった。 2022年度の助成金の主な使用計画では、①本プログラム開発における資料作成や広告に加え,Webによる介入並びにその評価のための調査(Web調査会社利用)に係る費用,②本研究に関連した未発表の成果の公表(国内外の学会発表と投稿)に係る費用、並びに③Web調査会社以外でのデータ収集や成果発表の場としてのホームページの維持管理費用などが予定されている。
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