2019 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の知識の変容を目指したアクティブラーニングの構築
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19K10742
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
石田 智恵美 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50352349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 亮 福岡県立大学, 看護学部, 助教 (20782973)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 思考傾向 / 知識の活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
<2019年度の計画および実施状況> 1)2016年から2018年に開発したワークシートを使用し,3回のシリーズで教授活動を行う。2)ワークシートの課題への記述内容を,KH corderを使用し以下の手順で分析する。①形態素解析を行い頻出語を抽出する②抽出された語句の中から課題解決に必要な語句について,どのような文脈で出現するか分析し,特定の語句と共起する語句について,関連語検索で確認する。3),2)の結果を基に,学習者の思考の傾向と知識の活用状況を把握する。4),3)の評価活動を通して課題の妥当性について検討し,次年度の授業に反映させる。5)得られた成果を,関連する学会で報告する。 1)については対象98名に対して計画どおりに実施した。2)課題1「体温測定時の留意点」,課題2「血圧測定時の留意点」について分析を行った。分析対象数は37名で,課題1は総抽出語数558のうち助詞・助動詞を除いた323語を分析対象とした。また,課題2は総抽出語数848のうち助詞・助動詞を除いた382語を分析対象とした。課題1(体温測定)および課題2(血圧測定)の頻出150語について共起ネットワークを分析した結果,「合わせる」という語句が共通しており,“対象者”や“年齢”に合わせて,測定部位を“変える”という文脈が推測された。特に,体温測定においては“自力で測れるか”等に留意してるという文脈が,血圧測定では,“麻痺の有無”や“体格”との関係等に留意しているという文脈が推測された。3),2)の結果より,演習で思考したことが知識として活用されていると評価できると考えられた。4)・5)ワークシートの課題については来年度も継続して行っていく。今回対象者数が少なかったのは,調査の時期に問題があったと考えられ,検討する必要がある。6)研究成果は,日本教育工学会2020年春季全国大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度の計画どおりに実施した。研究結果をまとめ,関連学会に発表することで次年度に向けて検討すべき事柄について確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究対象者の数が少なかったのは,調査時期に問題があったと考えられる。次年度は授業日程を十分に把握し,対象者にとって負担なく,多数が協力できる日程を設定する予定である。また,記述の量が増えることがデータの妥当性に影響するため,問いの内容も検討し,回答しやすい表現に努めたい。
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Research Products
(2 results)