2021 Fiscal Year Research-status Report
倫理調整における精神看護専門看護師の倫理的意思決定過程
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19K10745
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
遠藤 太 岩手医科大学, 看護学部, 教授 (20404882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安保 寛明 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00347189)
末安 民生 岩手医科大学, 看護学部, 教授 (70276872)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 倫理調整 / 精神看護専門看護師 / 倫理的意思決定 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、インタビューとSCAT分析を引き続き実施した。インタビューはCOVID-19により延期していた4件に関して、Web会議システムを使用して実施。今年度の補助金は、文字起こし及び上記の研究を遂行するための文献の購入費に当てた。 考察:1)<役割期待にこたえたい>と考えるほど、【しなければならないという捉われ】に陥る。それが「倫理調整をしなければという堅い捉われ」や「実績を積まねばという思いの先走り」となり、スタッフの安全感・安心感を脅かす。役割は果たしたいが、スタッフとの対立は避けたい。次回必要とされなくなると困るという【役割への葛藤】も生じる。「主体性を発揮」し「チームに染み入れない」ことへの焦りもある。 2)<組織・チームとしての風土を変えたい>病院全体の倫理観の底上げには、看護師長など管理者が倫理を学ぶ必要性がある。そこには、ポジションパワーと成熟した考えをもって組織・チームの風土を変革する【管理者への期待】がある。チーム一丸となり「結束・協力」すれば誤った決定を覆す力となるなど【チームへの期待】もある。「介護を中心に据えた病棟風土に対する強い違和感」や、「精神看護的な価値と一般科看護の価値の相違によるやりきれなさ」を感じているのは、【価値観変容への期待】の裏返しと言える。現時点でのまとめ:1.経験の少ないCNSの倫理調整における思い【しなければならないという捉われ】と【役割への葛藤】。2.葛藤【スタッフとCNSの乖離】【医師との乖離】があり、【権威あるものとの間の葛藤】【精神障がい者とそのケアへの無理解との葛藤】【排他的なセクショナリズムとの葛藤】【暗黙の了解としてのルールとの葛藤】を経験する。3.判断と対処【脅かさない関係づくり】【主役を保証する】で安心・安全感を保証し、【ロールモデルとなる】【価値・考え方の提示】を行う。そのための【協働の土台づくり】を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染拡大により、インタビューの形式を変更せざるを得なくなったことが主な原因であるが、そのほかにも、教育的な立場として、COVID-19へ対応せざるを得ず、どのエフォートが増加するに従い、研究の優先度が低下したことが要因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビューは予定通り終了した。今年度は、SCAT分析を進め、「倫理調整における精神看護専門看護師の倫理的意思決定過程」として論文を完成させる。延長した1年間を有効に活用し、得られたデータに基づき研究成果をまとめ公表するとともに、調査協力施設などと連携し、次なる研究課題について検討していきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により学会発表のための出張が取りやめとなったため、当初予定していた出張旅費が計上できなかった。 次年度は、学会に直接参加予定であり、旅費として使用予定である。 また、論文として取りまとめる際の学術書の購入にも使用する。
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