2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K10748
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Research Institution | Shoin University |
Principal Investigator |
中澤 沙織 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 助教 (50784477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 英子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
冨田 幸江 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50331567)
横山 ひろみ 埼玉医科大学, 保健医療学部, 准教授 (30795521)
千葉 今日子 埼玉医科大学, 保健医療学部, 講師 (00761181)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 新卒看護師 / バーンアウト / サポート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新卒看護師が認識する実地指導者のサポートを定性的に明らかにし、これらを定量的に測定できる尺度を開発すること、また新卒看護師が認識する実地指導者のサポートがバーンアウトに及ぼす影響を明らかにし、新卒看護師がバーンアウトせずに働き続けられるための新卒看護師のサポートプログラムを構築することであった。 首都圏内の大学病院および国立系病院の新卒看護師を対象に無記名自記式質問紙調査を行い、520名を有効回答とした。バーンアウトの影響要因として、「実践面のサポート」と「情緒面のサポート」で構成された【実地指導者からのサポート】が、バーンアウトに直接的に影響していた。また「全く別に仕事に就きたい」、「1週間の超過勤務が5時間以上」、「勤務場所が希望の配置ではなく不満」で構成された【職務への不満】もバーンアウトに直接的に影響していた。新卒看護師の職務への不満を低減し実地指導者のサポートを高めることがバーンアウトを低減するうえで重要である。 バーンアウトを予防するための具体的対策として、実地指導者を対象に新卒看護師の特徴を理解し効果的なサポートをするための研修等を開催し、新卒看護師にサポートができればバーンアウト予防に役立つのではないかと考える。また、職場の看護管理者は新卒看護師が時間内に業務が終わるよう業務内容を調整すること、面談などにより新卒看護師の仕事そのものや職場に対する思いを確認し職場環境を改善していくことが必要である。さらに、看護管理者や指導者の働きかけによって新卒看護師は成功体験を自覚し看護への自信や楽しさを実感するとともに自分自身を看護師として認めることができることから、職場全体で新卒看護師を支援していける体制を整えることも重要である。 今後の医療現場を支える新卒看護師がバーンアウトせずに働き続けることで職場定着につながる可能性は社会的意義があると考える。
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