2022 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の深い自己理解をもたらすコミュンケーション教育方法の開発
Project/Area Number |
19K10767
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
井村 香積 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00362343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 孝俊 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (50389756)
林 智子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (70324514)
松田 未来子 三重大学, 医学部, 助教 (20871057)
仲 律子 藍野大学, 医療保健学部, 非常勤講師 (00367880)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コミュニケーション / ロールプレイ / 看護学生 / 振り返り |
Outline of Annual Research Achievements |
患者を演じる看護学生と看護学生におけるコミュニケーションの困難な場面を想定し、ロールプレイを演じた。なお、コミュニケーションの困難な場面は過去の研究結果から抽出されたシリアスな内容とした。演じている間、ビデオで患者と看護師の表情を撮影し、演じた後に振り返りを行った。振り返り方は、まず、映像を見ずに自分が演じた内容を思い出し、きになる点とその理由を記述した。その後、研究者とともに録画された映像を見て、振り返りを行った。 看護学生のみで自己の演じた内容を振り返る際、具体的な内容は記載されなかった。また、患者役との会話のみに焦点が当たっており、患者の非言語的コミュニケーションについては記載されていなかった。研究者とともに、看護学生の演じた内容を映像を見ながら振り返ると、気になる点は研究者と看護学生はともに一致していた。つまり、映像を用いての振り返りは、客観的に自己のコミュニケーションを観察することができることがわかった。しかし、看護学生が患者に話した内容について、どうしてそのような話をしたのかについては、なかなか振り返ることが難しく、患者の反応や、看護学生は話した内容ごとに細かく区切って、その都度、どのように感じたか、あるいはどのように考えていたかを聞くことで、その時、学生が演じた理由が明確になった。その理由は、看護学生の自己の枠組で捉えていたことや、患者の思いを推測することができないことであった。看護学生が客観的に振り返るためには、一文ごとに、学生がその時に感じた内容を確認するのが有効であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍ということもあり、対象をリクルートし対面で研究実施することに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
感染に対する行動規制が和らぐため、5月以降に対象者をつのり、研究を実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍であったため、対面で研究を実施することが困難であった。本研究はコミュニケーションをテーマにしているため、対面であることが必須であったため、研究の遂行に支障をきたした。今年度からコロナ感染に対する規制が緩み、対面で研究がしやすくなるので、研究を進めることができると考えている。 また、費用については、コミュニケーションの介入と振り返りをメインに行う予定であるため、撮影用のビデオ、ビデオデッキ、録画用のメディア、人件費等に使用する予定である。
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