EBNにもとづく看護技術における「熟練した手の使い方」の可視化と学習システム開発

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K10779
• Research Institution: Health Sciences University of Hokkaido
• Principal Investigator: 明野 伸次 北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (40364260)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 横川 亜希子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (30708772) ; 新見 千穂 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (40825436) ; 米川 弘樹 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (60825412) ; 平 典子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 名誉教授 (50113816) ; 樋之津 淳子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (90230656)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 看護技術 / 熟練 / 可視化 / EBN / 手

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、看護技術における「熟練した手の使い方」を手指・手掌の接触部位にかかる力からエビデンスにもとづいて可視化し、「熟練した手の使い方」を修得するための学習システムの開発を目指す。
令和2年度は、体位変換を受ける対象者に安楽さをもたらす手指・手掌の接触部位にかかる力の値と、その力の値に関連すると考えられた実施者の姿勢・動作の測定が可能か検討した。この姿勢・動作に関しては、「実施者の重心の高さ」「体位変換を受ける対象者の重心と実施者の重心との距離」「実施者の膝関節・腰・肘関節の角度」「実施者の足の幅（足底間の距離）」とした。プレテストの結果、3次元動作解析システムを活用すれば可能であることを確認した。しかし、以上の姿勢・動作の測定項目を「視覚フィードバック」する学習システムを開発するため、引き続きシステムの内容・構成を検討する必要がある。
なお、援助を受ける対象に安楽さをもたらす手指・手掌の接触部位にかかる力の値と、「実施者の重心の高さ」「体位変換を受ける対象者の重心と実施者の重心との距離」「実施者の膝関節・腰・肘関節の角度」「実施者の足の幅（足底間の距離）」との関連については、まだプレテストの段階で実施できていない。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

令和2年度は、体位変換を受ける対象者に安楽さをもたらす手指・手掌の接触部位にかかる力の値と、「実施者の重心の高さ」「体位変換を受ける対象者の重心と実施者の重心との距離」「実施者の膝関節・腰・肘関節の角度」「実施者の足の幅（足底間の距離）」との関連を検討する予定であったが、COVID-19の影響により予定していたスケジュールで実施できなかった。
今後は、COVID-19の状況を見ながら、研究実施が可能な時期を見極めて実験を遂行する。

Strategy for Future Research Activity

令和3年度は、体位変換を受ける対象者に安楽さをもたらす手指・手掌の接触部位にかかる力の値と、その力の値に関連すると考えられた実施者の姿勢・動作を測定し、関連を統計学的に分析する。
その後、熟練した手の使い方を修得するため、関連のあった実施者の姿勢・動作の項目を視覚フィードバックを用いて練習できる学習方法の開発を目指す。

Causes of Carryover

令和2年度は、体位変換時の手指・手掌の接触部位にかかる力に関連すると考えられる、姿勢や・動作を3次元動作解析システムで測定する予定であった。しかし、COVID-19の影響により予定していたスケジュールで実施できなかった。また、本研究は、姿勢・動作の測定項目を「視覚フィードバック」する学習システムを開発するため、引き続きシステムの内容・構成を検討する必要が生じた。そのため、3次元動作解析システムの購入を見合わせたことにより使用額が少なくなった。
令和3年度は、3次元動作解析システムを購入し、研究実施が可能な時期を見極めて実験を遂行する。