2019 Fiscal Year Research-status Report
IVR介助看護師の被ばく低減に対する放射線防護教育プログラムの構築
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19K10799
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
浦田 秀子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (20185086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 尚樹 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (00304973)
高村 昇 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (30295068)
新川 哲子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (30619482)
吉田 浩二 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (30722392)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 被ばく低減 / 放射線防護教育 / 水晶体被ばく線量 |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年ICRPの「ソウル声明」は、水晶体の「しきい線量」及び「等価線量限度」の引き下げを勧告した。医療現場で、特に放射線被ばくの影響が大きいInterventional Radiology(以下IVRとする)において、介助につく医療者の職業被ばくの問題が懸念される。本研究はIVR介助看護師の眼の被ばく線量とその被ばく低減に対する防護教育方法のエビデンスを得る事である。 実施計画に基づき、所属機関の倫理委員会の承諾を得、研究参加に同意を得た対象者(長崎大学病院の心臓血管造影検査・治療介助看護師)に対し、インフォームドコンセントを得た。そして、対象者が心臓血管造影検査介助担当時に①線量測定、②動線調査、③質問紙調査(防護の基礎知識、被ばくに関する不安、防護行動の認識)を行った。調査終了後に防護教育(放射線の基礎、人体に対する影響、放射線防護)を実施、2~3週間後に再度①②③を実施し、防護教育を評価した。対象者は3名である。線量測定部位は、プロテクター内外で、プロテクター外は、眼・頸部・腹部・膝部、プロテクター内は眼・頸部・腹部である。前後の調査でいづれの箇所も線量は低減しており、防護教育の効果が示唆された。 今回の結果について2020年台湾で開催されるInternational Nursing Conferenceに演題登録し、採択された。タイトルは「Verification of effectiveness of education on radiologicalprotection for reduction ofradiation exposure dose and exposure of Interventional-Radiology assistant nurse」である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度の実施計画に基づき、データ収集ならびに解析を進めた。前後の調査結果で教育の効果が示唆された。さらに動線調査のデータを解析・考察を進め、大学病院における防護教育研修内容を明確化していくために準備を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
看護基礎教育において放射線教育は系統的に行われておらず、実際に業務に従事するようになってから学修している状況である。したがって、看護師の放射線の基礎知識、放射線被ばくによる健康影響、放射線防護に関する知識・技術のレベルはさまざまである。放射線防護教育を進めるためには、看護師の放射線に関する基礎知識を確認することが重要であり、その後に教育内容を精選し、放射線防護教育プログラムを構築していく。
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Causes of Carryover |
データ解析等に人件費を計上していたが、データ解析とともに研究者間でのディスカッションの必要性から雇用はしなかった。学会発表のため、旅費に使用予定である。
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Research Products
(1 results)