2021 Fiscal Year Research-status Report
「看護学生の適切な手指衛生とタイミング」定着に繋がる効果的な教育プログラムの構築
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19K10816
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Research Institution | Shubun University |
Principal Investigator |
諏訪 美栄子 修文大学, 看護学部, 講師 (00762816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春田 佳代 修文大学, 看護学部, 教授 (60329828)
相撲 佐希子 修文大学, 看護学部, 准教授 (10598999)
中村 美奈子 修文大学, 看護学部, 助手 (10785083)
村山 友加里 修文大学, 看護学部, 助手 (30785085)
森下 智美 修文大学, 看護学部, 助手 (80805383)
東山 新太郎 修文大学, 看護学部, 助教 (50805348)
鈴村 初子 修文大学, 看護学部, 教授 (70241205) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 手指衛生 / 人工知能 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はAIを活用した手指衛生評価システムSCREを使用し、本大学の看護学生の手指衛生のベースラインを得ることができた。その結果を2021年度日本看護学教育学学術集会にて「人工知能(AI)を利用した「SCORE!」による看護学生を対象とした手指消毒の客観的評価」題して発表した。 目的は、手指消毒の塗布漏れを数値化することで手指消毒剤の塗布状況を客観的に評価し、教育への活用ことである。研究方法として、対象は本学部の1~4年生で同意の得られた75名に、蛍光ローション1mlを擦式手指消毒剤に見立て、普段行っているように学生が擦式手指消毒剤を塗布、その塗布時間を測定した。その後「SCORE!」にて手指をスキャンニングしローションの塗布状態を点数化した。また、塗布状況を片手の手掌18区分、手背18区分、両手で72区分に分け、1区分を100%とし区分毎の塗布漏れ率を数値化した。 結果、ローション塗布時間は1年生35.1秒、2年生30.5秒、3年生31.5秒、4年生30.9秒であった。そのうち差の大きかった、1、2年生の「SCORE!」によるローション塗布状態の総得点は、1年生が最低で78.2点、2年生は最高で86.3点であった。ローションの塗布状況は、左手掌7.6%、右手掌7.1%、左手背11.7%、右手背11.5%で手背の塗布漏れ率が高かった。学年別の塗布漏れ率の平均は1年生が11.7%と最も高く、2年生7.6%と最も低かった。72区分毎の平均を比較したところ、手掌側の手根関節~手首68.5%、手背側の手根関節~手首44.0%、手背側の拇指末節骨部33.8%と塗布漏れ率が高かった。これらから本学のケースラインとして、手指消毒剤塗布時間:20~30秒、手指消毒剤塗布の総合得点:86点とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「手指衛生とそのタイミング」を定着させるための教育プログラムの立案と評価をするための尺度作成にはかなりの時間を費やしている。2020年度に学生に行った「手指衛生とタイミングについての自由記述の調査を行った結果より、質問項目を作成し、感染看護の専門家を含み検討した。さらに、尺度作成に当たっては「看護師のリスク感性尺度」開発者の承諾を得て「手指衛生のリスク感性尺度」を作成した段階である。 2020年度に行う予定であった「看護師と医療機関における手指衛生とタイミングの実態調査」に関しては、新型コロナのパンデミックの影響が続いており、臨床や教育機関ではその対応に追われている現状に変わりがないため、調査の実施を控えている。 これらの理由により、計画は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、「手指衛生のリスク感性尺度」を使用し、臨床看護師と看護師養成機関の教員、看護学生で手指衛生と手指衛生とタイミングに関する調査を行い。比較する予定である。調査はWEBで行う予定である。また、学生に関しても「手指衛生のリスク感性尺度」を使用しその結果から、手指衛生とタイミングの教育プログラムを構築。2022年度後期より1年生の「基礎看護援助技術Ⅰ」から実施する予定である。
新型コロナの関係で臨床看護師の調査を控えていたが、WEBを使い回答者の負担を軽減し、実施するの定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響でアンケート調査など行わなかったため、予算を使用しなかった。 また、学会発表もオンラインで参加したいため、旅費など使用しなかった。
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Research Products
(1 results)