2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of patient clothes and hospital linens, and improvement of nursing techniques preventing the Bacillus cereus spore contamination which is causative of hospital infections.
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19K10838
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上甲 恭平 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (20310659) [Withdrawn]
社本 生衣 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40593512)
宇佐美 久枝 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (80587006)
柴山 恵吾 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50283437)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | セレウス菌芽胞 / 敗血症患者(血液)分離株 / 皮膚分離株 / イミペネム耐性 / classBβ-ラクタマーゼ遺伝子 / 10%ポピドンヨード / 70%エタノール / 70%イソプロパノール |
Outline of Annual Research Achievements |
今までに実施した成人への前腕皮膚汚染状況調査から分離されたセレウス菌株(17株)について、セレウリド合成遺伝子をPCRで解析した。その結果、1株しかセレウリド合成遺伝子を保有せず、手指を汚染したセレウス菌が食品に伝播して食中毒を起こす可能性よりも別の感染経路を考える必要性が示唆された。 またセレウス菌の薬剤耐性について、皮膚分離株(9株)と敗血症患者から分離された(血液分離)株(72株)で比較検討した。薬剤感受性試験はCLSIディスク拡散法とEテストを行い、イミペネム、アンピシリン、セファゾリン、バンコマイシン、ミノサイクリン、ゲンタマイシン、レボフロキサイシン、クリンダマイシンの8剤を使用した。またクラスBβラクタマーゼの検出にはSMAディスクを使用した。血液分離72株中70株がアンピシリン耐性を示し、そのうち3株がイミペネムにも耐性であった。また皮膚分離9株全てがアンピシリン耐性を示した。またイミペネム耐性株は全てSMAディスク感受性であったことから、イミペネム耐性はクラスBβラクタマーゼによると考えられた。さらにイミペネム耐性株のsigP- rsiP領域のPCR解析では、3株のイミペネム耐性血液分離株においてsigP-rsiP領域の一部が欠損していたため、class B β-ラクタマーゼ遺伝子の発現調節にsigP-rsiP領域の関与が示唆された。 さらに皮膚汚染したセレウス菌芽胞を除去するために、血液および皮膚分離株を用いて芽胞の消毒薬(10%ポピドンヨード、70%エタノール、70%イソプロパノール)に対する耐性度を調べた。70%エタノールと70%イソプロパノール液では、どの温度・処理時間でも血液分離株・皮膚分離株の芽胞は大多数生存し耐性を示した。しかし、10%ポピドンヨード液を37℃で30分間の作用では皮膚分離株の芽胞は血液分離株に比べて大多数死滅した。
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