2020 Fiscal Year Research-status Report
がん性創傷のにおいに関する在宅版マネジメントモデル(患者・医療従事者用)の構築
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19K10861
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
松原 康美 北里大学, 看護学部, 准教授 (10779010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 愉賢 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (50337953)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん性創傷 / におい対策 / 在宅版マネジメントモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、がん性創傷のにおいに関する在宅版マネジメントモデル(患者用および医療従事者用)を構築することを目的としている。本年度は、がん性創傷をもちながら在宅での生活を送っている患者と、病院看護師および訪問看護ステーション等の看護師を対象とした調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により実施が困難であったため、研究内容を以下に変更して実施した。 1つ目は、昨年度に実施したがん性創傷の揮発性におい成分の解析結果から、がんの種類、創傷の部位・形状・症状による違いを比較検討した。症例数は少ないものの、創傷の症状によるにおい成分の違いが示唆された。本研究結果は、論文投稿を予定している。2つ目は、がん性創傷の揮発性におい物質に対し、消臭スプレーを噴霧し前後でのにおい成分を比較した。明らかな消臭効果が確認できるレベルまでに至らなかったが、いくつかのにおい成分に変化がみられ、におい濃度は概ね低減した。本研究結果は、学会発表予定である。 今後は、がん性創傷をもちながら在宅での生活を送る患者のケアに、専門的にかかわっている皮膚・排泄ケア認定看護師、乳がん看護認定看護師等を対象としたインタビューを行うとともに、がん性創傷のにおい対策に関する実態調査を予定している。がん性創傷をもつ患者を対象とした調査については、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を考慮しながら可能な範囲で計画を立てる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大による影響により、患者および看護師を対象とした調査が実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、研究協力施設を募り、がん性創傷をもつ患者およびケアにかかわる看護師への実態調査を行う。その際、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を鑑みて、研究対象者への配慮を重視し、調査の時期や方法等を研究分担者とともに検討する。
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Causes of Carryover |
本年度参加および発表を予定していた国内外の学会は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止またはWEB開催となったため、学会参加にかかわる費用がほとんどかからなかった。次年度は実態調査を行うため、それに伴う印刷費、通信費、データ管理費等に使用を予定している。
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