2019 Fiscal Year Research-status Report
脳死・生体肝移植を受けたアルコール性肝障害患者の断酒を主とした健康行動の解明
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19K10879
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
山田 隆子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (60382363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 章乃夫 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (80359885)
八木 孝仁 岡山大学, 大学病院, 教授 (00304353)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アルコール性肝障害 / 肝移植 / 断酒 / 健康行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,脳死・生体肝移植を受けたアルコール性肝障害患者を対象に,生活習慣に関する質問紙調査とインタビュー調査を行い,断酒などの健康行動継続群と困難群で,日常生活の健康行動の実態を比較検討し,移植にまで至りながら,断酒等の健康行動が困難である理由を見出し,看護支援による解決法を見出すことである。 Cavill & Bauman (2004)『階層的変容モデル』を,望ましい健康行動に至るモデルとして用い,研究計画を立案した。分析の視点は,①継続可能群と困難群の群間比較,②移植の種類(脳死肝移植と生体肝移植)の比較検討,③インタビューデータと質問紙結果の比較検討の3点である。これらの比較によって,困難群の健康行動の実施の難しさの理由を見出すことで,今後の看護現場における支援の方向性の示唆が得られると考える。 対象者は,アルコール性肝障害があり肝移植を受けた患者とした。対象者の人数は,脳死移植12名(継続群6名+困難群6名),生体肝移植12名(継続群6名+困難群6名)で計画した。現在は,脳死移植2名,生体肝移植9名のデータ収集を終えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳死・生体肝移植を受けたアルコール性肝障害患者を対象に,生活習慣に関する質問紙調査とインタビュー調査を行い,断酒などの健康行動継続群と困難群で,日常生活の健康行動の実態を比較検討し,移植にまで至りながら,断酒等の健康行動が困難である理由を見出し,看護支援による解決法を見出すことを研究目的としている。現在,データ収集中であり,脳死肝移植2名(継続群1名+困難群1名),生体肝移植(継続群3名+困難群6名)のデータ収集が終了し,中間分析の段階にある。分析の途中を,日本看護研究学会学術集会で発表した。また,日本肝移植学会でも発表予定である(演題採択済み)。 現在のところ,順調にデータ収集が進んでいるが,新型コロナウイルス流行の影響により,データ収集施設に入れない事態が発生している。
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Strategy for Future Research Activity |
今のところ順調にデータ収集が進んでいるが,新型コロナウイルス流行の影響により,研究者がデータ収集施設に入れない事態が発生しており,今後のデータ収集には支障をきたす可能性がある。現在は対象者の安全を第一に考え,データ収集施設の指示に準じて行動する。今のところ,研究が再開できる目途は立っていない。再びデータ収集が可能となれば速やかに実施ができるよう準備を整えておくこととする。その準備とは,対象者の選出(すでに終了)と対象者の今後の受診予定の把握,論文執筆に向けた先行研究の動向の整理などである。
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Causes of Carryover |
研究対象者と研究者(データ収集担当)の予定が合わず,データ収集が行えなかった。そのため,データ起こし費用や研究施設までの旅費等の執行がなされなかったことにより,予定より経費残額が発生した。計画していた学会出張も,研究者の都合により取りやめになったことから,旅費の執行がなされなかった。対象者の選出は済んでおり,今後,調整をしながら令和2年度にデータ収集を行う予定であるため,予定額の経費は執行する。
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