2023 Fiscal Year Annual Research Report
日本で働くベトナム人看護師、介護福祉士、その候補生に対する有効な認知症教育の検討
Project/Area Number |
19K10965
|
Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
三浦 藍 四條畷学園大学, 看護学部, 准教授 (10438252)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲村 朋子 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (70342136)
瀧尻 明子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (70382249) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ベトナム / 看護師 / 介護士 / 認知症 / 認識 / 概念 |
Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は、ベトナム社会主義共和国ホーチミン市のPham Ngoc tach University of medicineの研究者4名(Cao Van Thinh、Do Thi Ha、Nguyen Thi Thanh Tinh、Phan Thi My Trinh)を招聘し、日本人研究者と合同で8月23日~30日にかけて国内3か所の医療機関ならびに介護福祉士養成施設にてインタビュー調査を実施した。 その結果、ベトナム人看護師ならびに介護士のいずれにおいても認知症について学習していても実際の認知症高齢者との関わりでは戸惑いが生じていることが明らかとなった。これはベトナムにおいて認知症高齢者のケアを経験していても同様であった。この背景には、日本の認知症高齢者はベトナムの認知症高齢者と比較して、症状の進行が重度であることが推察された。また、認知症高齢者に対する戸惑いが、徐々に認知症理解の深まりや高齢者への愛情へと変化する過程は、日本人看護学生や介護学生の受容過程と類似していると考えられた。この調査結果のうち、介護学生に対するインタビュー結果について、第30回多文化間精神医学会にて口頭発表を実施した。 さらに、2024年3月5日にPham Ngoc tach University of medicineの看護学部の2年生180名を対象に調査結果を基にした認知症に関する集中講義(1.認知症治療の概要、2.認知症高齢者のケアと倫理、3.認知症高齢者の看護)を実施した。 今後は、インタビュー結果ならびに集中講義後のアンケート調査結果をまとめ、多文化間精神医学会雑誌、社会精神医学会雑誌に投稿予定である。
|