2023 Fiscal Year Research-status Report
医療的ケア児支援を可能にする現職訪問看護師育成プログラムの開発
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19K10979
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山本 直子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10594864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根路銘 安仁 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00457657)
中尾 優子 鹿児島大学, 医学部, 客員研究員 (40325725)
水野 昌美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (80806787)
渡邉 理恵 久留米大学, 医学部, 講師 (00461666)
生田 まちよ 純真学園大学, 看護学科, 教授 (20433013)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 訪問看護師 / 医療的ケア児支援プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は既存の訪問看護師の能力を活かし、訪問看護師に特化した医療的ケア児支援プログラム開発をすることである。本研究の特色は既存の訪問看護師に着目した点である。研究実施計画は1年目に予備調査を実施した。小児の訪問看護師に、医療的ケア児支援に必要な資質について聞き取り調査を行った。この内容を医療的ケア児支援プログラムに反映させた。プログラム開発には、新型コロナウィルス感染症の影響を大きく受けた。具体的にはプログラム開発のための、講師への講演の受託不可及び受託後の実施の遅れがあった。その後、研究実施計画2年目にプログラムを完成した。プログラムの妥当性等の評価を行うために、研究計画3年目に開発したプログラムのプレテストを実施した。具体的には、研究対象者の自己評価と小テスト等での他者評価を実施した。自己評価では一人一人にインタビューを行った。また、医療的ケア児の主介護者である母親がコロナ禍の影響を大きく受けていることが予測された。このため母親を対象に聞き取り調査を追加で行った。研究計画4年目は、研修プログラムのプレテスト結果をもとにプログラムを改良し、本テストを実施した。データを集計、解析がほぼ完了した。解析結果を元にプログラムを完成したと考える。完成したプログラムは所属施設県域の医療的ケア児支援者育成関連担当部署に進呈した。所属施設県域は医療的ケア児支援者育成を当該県域看護協会に委託しているため、当該県域看護協会が開発したプログラムを使用・管理する。開発したプログラムは当該県域の医療的ケア児人材育成に役立つものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画後、開始直前の時期に新型コロナウィルス感染症が発生し、研究計画変更を余儀なくされた。その後も新型コロナ感染症の終息が見込まれなかったため、研究計画が遅延した。研究初年度の計画がスムーズに進まなかったため、以後2年遅れの経過をたどっている。プレテストでは、研究対象者のリクルートがコロナ禍であるため、対面で関連各部署に依頼するのが非常に難しい状況であった。本テストでは、研究対象者のリクルートについて、コロナ禍で十分な広報活動が出来ず、時間を要した。その結果、データ解析をするには十分とは言えない研究対象者数となった。しかし、これ以上研究対象者をリクルー トすることは困難であると考え、リクルート活動(データ収集)を終了した。前年度はデータを集計し、解析がほぼ完了した。プログラムを改良するため、海外で得られた医療情報をプログラムに追加し反映させていく。プログラム開発の予備調査で、医療的ケア児の訪問看護師に聞き取りを行った研究とコロナ禍での医療的ケア児の母親のニーズや状況を把握するため追加調査を行った研究は論文化した。またプログラムの開発と評価に関する成果については論文を執筆中である。今年度中に投稿し成果を公表したい。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の影響を受け、研究計画が遅延した。研究計画遂行のため今一度1年間助成期間を延長申請した。成果を論文化する。また、プログラムの解析結果と参加者からの感想を元に、課題を明確にした上で、次の研究計画に結び付ける。
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