2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K10990
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
恩田 清美 和洋女子大学, 看護学部, 講師 (50574183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上松 恵子 和洋女子大学, 看護学部, 准教授 (30612501)
中垣 紀子 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (10300055)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 保育環境 / 体制整備 / 家族支援 / 人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療的ケア児と家族の状況、医療的ケアを実施する保育環境と携わる職員(看護師・保育士等)の現状と課題を明らかにし、安全で質の高い医療的ケア児の支援のありかたを検討することを目的としている。 医療的ケア児は増加傾向にあり在宅で養育する場合は家族の疲労、特に母親の負担が大きい。ノーマライゼーション、子どものQOL、家族支援などの観点から継続した保健・医療・福祉の連携と包括的支援が社会的に重要な課題である。医療的ケア児が社会の中で成長発達していくことや、子どもを預ける場所があることで子どもと家族のQOLは向上すると考えられる。しかし、医療的ケア児を保育園で支援するための人材育成や施設、周囲の理解など環境や体制が整っているとは言い難い。そこで、保育している現場の看護職・保育士の現状、子どもの保育の状況、保育環境の状況、医療的ケアの必要な子どもへの支援、家族支援、保育環境の整備、医療的ケア実施支援、職員の人材育成、リスクマネジメントのありかたを検討することで医療的ケア児の支援体制整備強化につなげたい。また医療的ケア児を養育する家族へ、長時間分離保育の選択肢を広げることにより、家族が社会に参加でき女性の社会進出にもつなげていきたい。 医療的ケア児を保育している保育園において、インタビューガイドを用いてA園、B園、C園それぞれ3名の看護師に45~60分の半構造型面接を実施し逐語録を作成した。現在内容を分析中である。 また、医療的ケア時のケアに関する業務量調査を10日間医療的ケアに携わる看護師を対象に、A園7名、B園9名、C園5名に実施した。現在結果を集計中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力施設、研究協力者へのインタビューの日程調整に時間を要した。半構造型面接の逐語録は作成したが、内容の分析に時間を要している。 また、業務量調査の対象人数および実施期間が当初の予定より多くなったことで集計と分析に時間を要しているため、学会発表に向けての準備が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究機関変更に伴う倫理審査を申請する。現在の逐語録を分析し研究者分担者よりにスーパーバイスを受ける。併せて、現在の医療的ケアの実施の業務量の状況を分析し、その結果を基にインタビューガイドを修正する。 その後、今回の協力施設以外の医療的ケア児をケアする保育園3園程度の看護師・保育士に半構造型面接を実施し逐語録を作成し分析する。 これらの結果から、質問紙を作成しパイロットスタディを実施する。途中経過に関しては学会発表を行い論文作成し学会誌への投稿を行う予定である。
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Causes of Carryover |
前年度は研究に必要なノートパソコン等の機材の購入、インタビューのテープ起こし及び情報収集のための学会参加等で使用するために前倒し請求を行った。 次年度は収集したデータの分析・解析を行い、次々年度の学会発表・論文投稿への準備を中心に実施する。業務量調査のデータ解析後、専門家のスーパーバイスを受けるための費用としても活用する予定である。 また、異動に伴い分担研究者とのデータ分析・解析等の打ち合わせ(交通費・会議費等)、情報収集・共有のための学会参加、研究関連の書籍購入、文献取り寄せ、必要な文具等の購入、修正後のインタビューガイドを用いた半構造型面接に伴う費用(交通費・謝金等)、質問紙作成に伴う印刷費、質問紙発送に伴う費用(封筒・切手等)に使用する。
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