2021 Fiscal Year Research-status Report
長期在宅療養者とその家族における家族レジリエンスを高める訪問看護実践の構造化
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19K10996
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
前川 宣子 (河原宣子) 京都橘大学, 看護学部, 教授 (00259384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 賢哉 京都橘大学, 看護学部, 教授 (60454534)
野島 敬祐 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (70616127)
湊 宣明 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 教授 (30567756)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 家族看護 / 在宅看護 / 長期療養 / システム・シンキング |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦では,病床の機能再編や地域包括ケアシステムの推進,人口減少や少子高齢化といった社会的背景により,今後,医療依存度の高い長期在宅療養者の増加が予測される.それは,家族介護者を含む家族への支援も充実させる必要があることを示唆している.本研究では,長期在宅療養者とその家族の療養生活における家族システムへの訪問看護実践の実際を可視化することを目的としている.分析の視点として,まず山本則子ら(2001)が提唱している事例研究法を参考とした.山本らの事例研究法は,臨床現場という文脈で生起する具体的現象から検討を行い,新しいアイデアを抽出するものである.事例研究は在宅看護/訪問看護という現場での事象を紐解くには適した手法であるとの知見を得た.次に,湊宣明(2016)のシステム・シンキング(対象をシステムとしてとらえて分析する思考技法)を用いた問題分析アプローチを参考とした.これは,時間軸分析,ステークホルダー分析,因果分析を行い,因果ループ図を作成して俯瞰的に事象を理解するものである.この手法は定性分析から定量シミュレーションが可能となるもので,本研究の成果を踏まえ,家族システムへの訪問看護実践について構造化を図るために有効であると考える.研究方法として,システム・シンキングを分析の視点とした事例研究を用いる.訪問看護実践において長期在宅療養者とその家族に関する事例に関して因果分析と因果ループの検討を行い,家族システムへの訪問看護実践について可視化を図る予定であるが,新型コロナウィルス感染症の影響を受け,研究協力施設の訪問看護ステーションでの研究活動を実施できていない状況であった.そのため,2021年度は,研究倫理申請書類の作成と提出を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症パンデミックの影響により,研究協力施設である訪問看護ステーションへの負担が大きくなると考え,研究活動をストップしていたため.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,研究倫理審査受審中である.研究倫理委員会からの承認を得次第,研究活動を実施する予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症パンデミックの影響で,研究実施ができなかったため.また,研究計画のブラッシュアップのため,共同研究者を追加した.
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