2022 Fiscal Year Research-status Report
長期在宅療養者とその家族における家族レジリエンスを高める訪問看護実践の構造化
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19K10996
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
前川 宣子 (河原宣子) 京都橘大学, 看護学部, 教授 (00259384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 賢哉 京都橘大学, 看護学部, 教授 (60454534)
野島 敬祐 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (70616127)
湊 宣明 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 教授 (30567756)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 訪問看護ステーション / 高齢・過疎地域 / 家族看護 / システム分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では,人口減少や少子高齢化といった社会的背景により,今後,医療依存度の高い長期在宅療養者の増加が予測される.それは,家族介護者を含む家族への支援も充実させる必要があることを示唆している.本研究では,長期在宅療養者とその家族への家族看護実践を可視化することを目的としている. 2022年度は,上記の目的にそって,以下の内容で取り組んだ. まず,研究目的にそって検索された文献100件を精読し,「高齢・過疎地域における長期在宅療養者とその家族の療養生活における訪問看護実践」に特に関連する文献19件について検討し,訪問看護実践に関連するキーワードを抽出した.抽出された65項目をKJ法とリスクマップを用いて分析し,因果ループ図を作成した.なお,日本の将来の人口構造の推移を鑑み,研究協力施施設として高齢・過疎地域にある訪問看護ステーションを選定した.また,研究協力者は,長期在宅療養者(在宅での療養生活が10年以上継続している者.すでに在宅療養者が死亡した事例も含む)とその家族に10年以上継続して関わった経験をもつ訪問看護師とした.リスクマップと因果ループ図は,研究協力者とともに分析した.現時点での結果から,在宅療養者と家族という個別に関する健康課題へのリソース投入については重要視されているが,コミュニティ全体を俯瞰的にモニタリングすること,そのうえで効果的かつ効率的な対応をすることや地域特性の活用,訪問看護師個々人の専門職としての研鑽,在宅サービスを担う人々の実践力向上や後進育成については,リスクを意識した認識が少ないことが推測された.なお,本研究については,研究者が所属する京都橘大学研究倫理委員会にて承認を得た(承認番号22-04).因果ループ図をさらに詳細に分析しており,今回の研究成果を2023年6月に開催される第16回国際家族看護学会にて発表予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は,本研究に関する国際学会への登録演題がアクセプトされており,順調に進捗している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,論文化するにあたり,さらに分析と論文執筆を進める必要がある.
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Causes of Carryover |
研究成果を国際学会で発表するための費用に充てるため
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Research Products
(1 results)