2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of care model for women with recurrent pregnancy loss who does considering preimplantation genetic diagnosis and screening (PGD/S)
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19K10998
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
美甘 祥子 奈良学園大学, 保健医療学部, 准教授 (10613804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 幹也 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (40273990)
井田 歩美 関西福祉大学, 看護学部, 准教授 (70549203)
片岡 久美恵 岡山大学, 保健学研究科, 講師 (20613780)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 着床前診断 / 着床前スクリーニング / 不育症 / 習慣性流産 / 看護 / 意思決定支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
着床前診断・スクリーニングを受ける不育症女性は多様な問題を抱えており,医療職者間で協力しサポートすることが重要である。着床前診断・スクリーニングを受けた経験のある不育症女性の思いと希望するサポートを明らかにすることで、これから着床前診断・スクリーニングを希望する不育症女性への看護の示唆をえることを目的としている。 欧米では、着床前診断・スクリーニングは確立された医療サービスとして実施され研究が進んでいる。2019年度は予備調査として、海外の着床前診断・スクリーニングに関しての文献を検討した。その結果、遺伝的な疾患を持つ子どもの両親も、どちらかが遺伝的な疾患を持つカップルも、着床前診断・スクリーニングを受けることに対して肯定的な意見と否定的な意見の両方がみられた。着床前診断・スクリーニングの意思決定の要因には、着床前診断・スクリーニングをすることで妊娠成立の可能性に影響がないこと、健康な子どもを持ちたいという思い、対象疾患の重症度、受胎・障がい・妊娠を終えることについての価値観、費用、新しい医療技術の容認、親の遺伝子検査の経験、着床前診断・スクリーニングについての教育経験等が関係しており、様々な要因が関係していることが明らかとなった。 着床前診断や着床前スクリーニングを受ける際の意思決定には、日本独自の文化や倫理的背景が大きく影響すると予想される。現在、不育症女性を対象に、着床前診断・スクリーニングを受ける際の心理と希望するサポートについての調査を行うために、研究計画書を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献検討では本研究の支援ゴールを着床前診断・スクリーニングを希望する不育症女性にとって意義あるものとするための討議に多くの時間を要し、やや遅れが生じた。 ソーシャルメディアでの不育症女性の書き込みの分析や文献検討の成果から方向性が確かとなったことから、2020年度は不育症女性の心理と希望するサポートに関して質的調査と量的調査を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
海外の着床前診断・スクリーニングに関する文献検討の結果をまとめ学会発表を行う。 不育症女性の着床前診断・スクリーニングに関する情報ニーズの分析の結果をまとめ学会発表を行う。 着床前診断・スクリーニングを受けた経験のある不育症女性への質的研究と不育症女性への量的研究を開始し、その結果をもとに、着床前診断・スクリーニングを受ける不育症女性への看護ケアを構築する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、研究の文献検討と情報ニーズの分析に時間を要し、予定していた学会発表に至らなかったこと、新型コロナウィルス感染症の流行により、予定していた学会への参加や研究打ち合わせが中止となったことである。 来年度に、着床前診断・スクリーニングに関しての文献検討の結果や、情報ニーズを分析した結果を学会に発表し、論文投稿を行っていく。さらに、着床前診断・スクリーニングを受けた経験のある不育症女性への質的研究と不育症女性への量的研究を開始する。
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