2019 Fiscal Year Research-status Report
小児の行動特性と固定強度を考慮した点滴固定法の検証
Project/Area Number |
19K11019
|
Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
田久保 由美子 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (20385470)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 康代 公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, 研究員 (00610958)
澁谷 喜代美 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (10787378) [Withdrawn]
臼井 雅美 東邦大学, 健康科学部, 教授 (50349776)
高橋 泉 駒沢女子大学, 看護学部, 教授 (10206790)
足立 奈穂 東京医療保健大学, 看護学部, 助手 (50828374)
島崎 敢 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任准教授 (70508358)
伊藤 茂理 東邦大学, 健康科学部, 助教 (60845204)
林 華子 東邦大学, 健康科学部, 助手 (00845208)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 小児 / 点滴固定法 / 強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、研究1「点滴固定中の子どもの行動特性」に関する研究実施計画に沿って、年少児の研究対象者に模擬的に点滴固定に似た状況を作り、遊びの状況下でどのような行動を示すか実験を6名に実施した。遊びに興味を示さないなど、実験協力が得られない状況等があり、実際にデータが収集できたのは4名であった。また、COVID-19の影響により、対人の実験を実施することは出来ない状況にあるため、データ収集が出来ておらず、分析に至っていない。 2020年度より実施予定としていた研究2「点滴固定法の強度実験」の一部について実施した。共通のドレッシング材とサイズを統一したサージカルテープを用い、5条件の貼り方による強度と固定に要する時間を比較した。実験機器は引張・圧縮試験機(STB-1225L,オリエンテック株式会社製)を用い、引張速度は300mm/minとし、点滴ラインが完全に抜けた時点での最大荷重値を計測した。また、固定は1名が担当し所要時間を測定した。結果、ドレッシング材のみの固定よりも、サージカルテープを併用した方法のほうか強度が強くなることが明らかとなった。しかし、同一面積を使用したサージカルテープの貼り方による強度の違いは見られなかった。一方、固定条件により固定所要時間には差がみられ、固定所要時間が最長の固定方法は強度のばらつきも大きかった。小児の点滴固定は日常的に行われるものであるため、手技の熟達に関係なく強度が得られ、簡便に実施できる固定方法を検討することの重要性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度に実施予定の研究についてはCOVID-19の影響により実施が困難な状況となってしまい、予定する対象者数には大幅に届いていない。しかし、2020年度に実施予定の研究については、予定よりも早く着手することが出来ているため、やや遅れていると評価する。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究1「点滴固定中の子どもの行動特性」についてはCIVID-19の影響があり、今後研究を再開するにあたって、感染予防策を講じていく必要がある。また、感染状況は予測不能のため、社会情勢に合わせて、対象者の安全を第一に考えて研究の実施を検討していく必要がある。
|
Causes of Carryover |
学会発表に関わる旅費を計上していたが、諸事情により学会に参加できなかった研究分担者の旅費が未使用となった。また、COVID-19の影響もあり、対人の実験実施が困難なため、研究協力者への謝礼分が未使用となった。今年度実施できなかった実験は次年度に移行するため、謝礼や実験会場のレンタル費用に使用していく。また、次年度は強度実験が中心となるため、実験設備の使用料、使用する物品および機材の購入に使用する予定である。
|