2022 Fiscal Year Research-status Report
小児医療施設で診療を受ける成人期の小児慢性疾患患者の看護ケアモデル構築
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19K11096
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Research Institution | Tokyo University of Information Sciences |
Principal Investigator |
水野 芳子 東京情報大学, 看護学部, 准教授 (20730360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁尾 かおり 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50392410)
檜垣 高史 愛媛大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (60253308)
西村 あをい 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 教授 (60352689)
田中 学 東京情報大学, 看護学部, 助教 (10649221) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児慢性疾患 / 成人期 / 看護 / 小児医療施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度2月に実施した全国小児医療施設小児科外来看護師を対象とした、成人患者診療の現状及び移行支援体制についての郵送調査結果を分析した。結果は、自由記述の量が多かったため、現状と医療者の考えを分けて学術集会報告することとし、現状についての結果は単純集計、医療者の考えは内容分析を行った。現状については、「小児科外来における小児期発症慢性疾患患者への成人移行期支援体制の現状」のテーマで第42回日本看護科学学会学術集会で口頭発表し、医療者の考えについては分析に時間を要したため2023年度報告予定である。尚、日本看護科学学会学術集会での口頭発表は優秀口頭発表賞を受賞した。 2021年度に実施した小児医療施設に通院する成人期患者の親を対象としたインタビュー結果は、本人の疾患及び障害により特徴があったため重症心身障害者の親の結果を分けて分析した。その結果を第47回日本重心学会学術集会にて口頭報告を行った。 これらの研究結果を研究メンバーで分析、考察する中で、小児期発症慢性疾患患者の抱える本人と家族の課題、診療体制の課題、特にそのチームメンバーとして関わる看護師の課題について意見交換を進め、看護ケアモデルという形態ではなく、事例集及び提言とし協力を得た小児医療施設へ配布し啓蒙を図るとともに、信頼性妥当性を確保するために修正意見を聞く方向性を話しあった。 成人移行支援の重要性は認識されつつあるが、その実態や工夫、当事者の現状はまだ十分明らかにされていないことが研究遂行により改めて研究メンバー間及び成果報告の中で確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症流行により、1昨年臨地施設での当事者インタビュー実施に制限があり、研究期間が長引いた。そのためその後の分析・成果報告の時期が遅れ、研究全体として進捗はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
全国小児医療施設小児科看護師対象に実施した調査結果の分析が一部残っているため継続し、成果報告を行う。また、実施済みの看護師及び当事者へのインタビュー結果について再度検討した上で、関連学会誌へ論文報告を行う。 また、これらの研究成果及び専門家会議により、小児医療施設で診療を受ける成人期の小児期発症慢性疾患患者と家族への看護について、提言を作成し調査に協力を得た全国小児医療施設に配布し啓蒙を図るとともに、意見を伺い内容の修正検討をする。 今回の一連の研究結果において、多くの小児医療施設で成人患者が診療を継続しており、当事者と医療者の認識の違い、診療体制などの課題が明らかになった。これらについて研究グループで検討し、今後の研究課題としたい。
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Causes of Carryover |
研究スケジュールが遅れ、成果報告を1題、論文作成及び看護の提言作成を残したため、旅費及び郵送費のための残額が生じた。
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Research Products
(2 results)