2020 Fiscal Year Research-status Report
イノベーション普及理論を活用した地域における人工呼吸器装着者の安全確保体制の推進
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19K11117
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
飯田 苗恵 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (80272269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 美雪 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (90554402)
佐々木 馨子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20334104)
塩ノ谷 朱美 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (70554400)
清水 裕子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (70310240)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 在宅人工呼吸療法 / 事故 / 医療安全 / ヒヤリハット/インシデント / 地域包括ケアシステム / 難病療養者 |
Outline of Annual Research Achievements |
全国の訪問看護事業所を層化無作為抽出した3,000ヵ所のうち、人工呼吸療法の利用者実績のある事業所の管理者に協力依頼し、同意の得られた181人に郵送法による質問紙調査を実施した。 回収率60.2%、事業所の利用者数は平均88.4(SD53.7)人、回答のあった91ヵ所の気管切開下の在宅人工呼吸療法中(以下、気管切開下)235人の年齢は、0-19歳40.9%、40-64歳18.5%の順で、疾患は、筋・神経系疾患68.8%、呼吸器系9.0%の順であった。また、62ヵ所の非侵襲的在宅人工呼吸療法中(以下、非収集的)135人の年齢は、75歳以上30.4%、40-64歳26.7%の順で、疾患は、筋・神経疾患49.6%、呼吸器系疾患32.3%、循環器系疾患9.8%の順であった。 事故は調査時に近く利用者への影響が大きかった2件の記述を依頼、72ヵ所から107件の回答を得た。気管切開下の事故85件、非侵襲的の事故19件、不明3件で、107件を分析対象とした。 事故内容は、気管切開下で回路47.1%、電源12.9%の順で、影響度は、レベル0(療養者への影響なし)54.1%、レベル1(要配慮)23.5%、レベル2(要観察)10.6%、レベル3(要治療)4.7%、レベル4(後遺障害)2.4%、レベル5(死亡)4.7%であった。非侵襲的では電源36.8%、回路21.1%の順で、レベル0(療養者への影響なし)68.4%、レベル1(要配慮)21.1、レベル2(要観察)5.3%、レベル3(要治療)なし、レベル4(後遺障害)なし、レベル5(死亡)5.3%であった。 事故発生の場所は居室が約9割、発生の時間帯はサービス提供時間外が約5割、レベル4・5はサービス提供時間外であった。事故発生時の対応では、他事業所との事故の情報共有は約6割、他事業所との事故の振り返り及び要因・対策の検討は約4割であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全国の保健所への郵送法による悉皆調査を計画していたが、新型コロナ感染症への対応に配慮し、本調査の実施を見合わせているため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の社会的な状況を見極め、在宅人工呼吸療法中の事故についての保健所への調査を実施する。
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Causes of Carryover |
全国の保健所への郵送法による質問紙調査を予定していたが、新型コロナウィルス感染症への対応に配慮し、計画の進行年度が遅れていること、保健所への調査の実施を見合わせているため、郵送法による調査について次年度の使用額が生じた。
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