2019 Fiscal Year Research-status Report
産業看護職の基礎教育のためのe-learningによる現任教育プログラムの開発
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19K11158
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Research Institution | Yokkaichi Nursing and Medical Care University |
Principal Investigator |
畑中 純子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (80612671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 明子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (30315569)
落合 のり子 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60280129)
水谷 聖子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (80259366)
立川 美香 宇部フロンティア大学, 人間健康学部, 講師 (00756017)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 産業看護学 / 教育プログラム / デルファイ法 / e-learning |
Outline of Annual Research Achievements |
産業看護学教育プログラム作成のためのカリキュラム案を検討した。カリキュラム案は産業看護職の活動に則り、1.職場に産業保健活動を組織する 2.職場の健康リスクを総合評価する 3.職場の産業保健計画を立案および評価する 4.産業看護活動を展開・評価する 5.産業看護職として求められる基本的な資質・能力の5つに分類し、下位に中項目と小項目を設定した。 産業看護職および教育者100名を対象にデルファイ法による調査を実施した。カリキュラム案(小項目数:143)を調査項目とし、全く必要ではない:1から非常に必要である:6までの6件法で回答を求めた。平均5.0点以上を合意を得られた項目と設定した。52名より回答を得た(回収率52%)。121項目が平均5.0点以上であった。さらにe-learningで提供すべき産業看護学教育に必要な知識と技術を絞り込むために研究者間で検討し、平均5.5点以上の51項目を2回目の調査項目とした。 2回目の調査協力に同意した31名に調査票を郵送し、26名より回答を得た(回収率83.9%)。平均5.0点以上を合意を得られた項目と設定した。51項目すべての平均得点が5.0以上であり、そのうちの26項目が5.5以上であった。2回目の調査で51項目すべての項目において合意が得られたと判断し、デルファイ法による調査を終了した。 1回目の調査により産業看護学教育には121項目の知識や技術が必要であるが、産業看護職に必要なコアとなる知識と技術は51項目に特化できると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の計画は、産業看護学に必要な知識と技術を網羅するカリキュラム案を研究者で作成し、それを調査項目としてデルファイ法による調査を実施することであった。調査対象者を選定するために日本産業看護学会の会員名簿の使用承認をいただくことに時間を要したものの、カリキュラム案の作成は前年度から開始したこと、調査が2回で終結したことにより、期間内に調査が終了できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は計画に基づき実施する。 2年目は産業看護学プログラムの決定した項目に基づき、e-learningの教材作成およびシステム構築を行う。システム構築については依頼を開始しているが、現在コロナウィルス感染防止のため会議を開催できていない。そのため、教材作成の詳細についての検討も中断している。教材作成協力者については、依頼を開始しており、詳細が決定次第、執筆開始可能となる見込みである。今後、遠隔システムによる会議等を活用できるように準備を進めている。8月までにe-learningシステム構築の業者決定、7月までに教材作成依頼・10月までを原稿締め切りとする予定である。2021年2月までに教材を含めたe-learningシステムの完成、3年目の教育e-learningプログラム実施に向けた参加者の募集を行う。
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Causes of Carryover |
デルファイ法による調査を3回予定していたが、2回で終了できたため1回分の調査票の発送・回収の郵送費の支出がなかった。また、会議を5回計画していたが、1回は学会開催時に合わせて実施し、1回はコロナウィルス感染防止のために中止としたため、2回の会議費(交通費等)の支出がなかった。 2年目はe-learningシステム構築および教材作成を予定している。システム内でプログラム理解度テストおよびプログラム評価の調査を実施する機能を追加する費用、教材作成の他にコラム等を追加して楽しく学びやすくする工夫のための人件費として、前年度分の差額を使用する。
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