2021 Fiscal Year Research-status Report
保健師が活用できる発達障害児の養育者の子育て支援ガイドラインの開発
Project/Area Number |
19K11161
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
坂田 由美子 筑波大学, 医学医療系, 名誉教授 (30347372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 ゆり子 筑波大学, 医学医療系(名誉教授), 名誉教授 (90336660)
大宮 朋子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90589607)
出口 奈緒子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (20824204)
菅原 直美 常磐大学, 看護学部, 講師 (50786126)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発達障害 / 乳幼児健康診査 / 養育者支援 / 保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は保健師が活用する発達障害児の養育者への子育て支援ガイドラインの開発である。2021年度は養育者が求める支援ニーズを明らかにするために調査を実施した。10名の養育者に対して半構成的インタビュー調査を実施した。8名は3密を回避して十分な空間を確保したうえで対面による調査、2名はオンラインで調査を実施した。同意を得てインタビュー内容を録音し逐語録を作成した。そして養育者が保健師に求める支援として語られた内容を類似性でまとめた結果、以下のようなカテゴリーが抽出された。『発達障害の十分な理解』、『早期からの正しい情報提供』、『乳幼児健診時の対応』、『乳幼児健診後の支援』、『母親への子育てサポート』、『安心して相談できる場づくり』があげられた。具体的な内容としては、乳幼児健診で発達障害が把握できるように保健師には『発達障害の十分な理解』をもってほしい、また『早期からの正しい情報提供』では乳幼児健診等で発達障害等を含めた子どもの発達の多様性に関する情報を提供してほしい、『乳幼児健診時の対応』では待っている時間の子どもの行動も観察して子どもの状況把握をしてほしい、母親の訴えに耳を傾けてほしいなどが挙げられた。またグレーゾーンの場合、様子をみましょうと言われ、次の健診まで何のアプローチもなく不安になるので、健診後のフォローをしてほしいという『乳幼児健診後の支援』が述べられた。さらに子どもの特性から母親は外出も思うようにできないことが多く、一人で頑張っている場合が多いので『母親への子育てサポート』をしてほしい、母親が孤独にならないように『安心して相談できる場づくり』をしてほしいが述べられた。これら養育者の支援ニーズ調査結果をガイドラインに反映させていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初2020年度に実施予定であった養育者対象の面接調査が新型コロナウイルス感染症の流行により実施できず、2021年度に実施したため遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、これまでに得られた保健師調査、養育者調査のデータから養育者が発達障害の特性を強みとして捉え、養育者の不安を解消して子育てに向き合えるような支援ができる保健師のためのガイドラインを作成する。
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Causes of Carryover |
国際学会がオンライン開催となり旅費等が未使用となったこと、養育者対象の調査会場費が安価であったこと等により次年度使用額が生じた。2022年度はガイドラインの作成のために使用する予定である。
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Research Products
(2 results)