2019 Fiscal Year Research-status Report
長期寝たきり高齢者の自律神経活動を整えるケアの開発-爪もみに焦点をあてて-
Project/Area Number |
19K11169
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
笠井 恭子 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (40249173)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 寝たきり高齢者 / 自律神経活動 / 爪もみ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、爪もみ(福田らが考案命名した指圧法の一つで、手足の爪の生え際の井穴というツボに手指で力学的刺激を与えるもので、血流が良くなり自律神経のバランスが整う健康法)が、寝たきり高齢者の自律神経にどのような影響を及ぼすのかを明らかにし、自律神経を整えるケアになり得るのかを検証することを目的としている。2019年度は所属機関の倫理委員会の承認を得たのち、研究協力施設に研究協力の依頼をし対象者の選定、一部データ収集をする予定としていた。 まず研究実施に先立ち、爪もみを受け継いでいる福田氏の息女(治療院経営、以下爪もみ指導者)を訪問し手技の指導を受けた。その後、爪もみの圧力について、爪もみ指導者と研究者の圧力を同一にする必要があると考え、その方策について石川県立看護大学を訪問しアドバイスを受けた。その結果、富士フィルムが発売している画像記録用フィルムを使用して両者の圧力を測定し、研究者が爪もみ指導者の圧力と同一レベルになるよう調整することになった。 さらに、実験方法の確認も兼ね、学内において大学生を対象にプレテストを行った。被験者3人に対して、爪もみを実施しその前後で脈波計アルテット(株式会社ユメディカ製加速度脈波測定システム)を用い自律神経の測定を行った。コントロールとして安静前後の自律神経を測定した。その結果、爪もみは自律神経のバランスが整う傾向が見出せ、実験方法・流れ等の確認ができた。 研究協力施設に研究協力依頼の連絡を取る頃、新型コロナ感染が浮上し感染者数が増加の一途をたどるようになった。研究協力施設の所在地からも感染者が出たため、施設がその対応に追われる状況になった。現時点では新型コロナ感染が終息に向かうまで施設を訪問することができない。所属機関の倫理委員会の承認は得たため、今後は新型コロナ感染の状況を十分に把握し施設と連絡を取りながら研究を進めたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
このたびの新型コロナウイルスの感染拡大により、研究協力施設の所在地からも感染者が出たため、施設がその対応に追われる状況になった。現時点では新型コロナ感染が終息に向かうまで施設を訪問することができないため計画に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、新型コロナ感染の状況を十分に把握し、施設と連絡を取りながら研究を進める必要がある。所属機関の倫理審査の承認は得ているため、2020年度は研究協力施設を訪問し、研究依頼、対象者の選定、データ収集を進めていきたいと考えている。
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