2020 Fiscal Year Research-status Report
フォトボイスを用いた高齢者をエンパワメントする介護予防プログラムの開発
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19K11188
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
服部 ユカリ 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00272899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 博 佐久大学, 看護学部, 客員教授 (00132902)
牧野 志津 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30814503)
野中 雅人 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30835286)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フォトボイス / 介護予防 / エンパワメント / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に作成・実施した「フォトボイスを用いて高齢者をエンパワメントする介護予防プログラム(ver.1)」の効果を明らかにするために参加者の自記式アンケートの分析を行った。プログラムによる変化として多かったのは「生活に張りができた」13人56.5%、「生活の課題の気づき」11人47.8%、「気持ちが明るくなった」と「生活の良い点の気づき」が、9人39.1%であった。また、自由記載を質的統合法(KJ法)による分析の結果、次のことが示された。講座の参加者には、「出かけやすい期間・場所と興味を引くテーマ設定」という「参加の動機」があった。講座の「プログラムの良い点」として、「テーマ設定から撮影後のグループワークまでの一貫した学習プロセス」が挙げられ、同時に「新規プログラムの効果」として「参加者全員での行動場面提供と思考・視野の広がり」があった。その一方で「プログラムの課題」として、「時間の延長と音楽を取り入れた多彩な内容での継続希望」があがった。結果として「新しい友人からの刺激で脳が活性化」するという「講座の効果」があり、さらに「講座への参加継続と学習内容の活用」という「学びを活かした生活を続ける意欲」につながった。この結果を研究報告として、応用老年学会の学術集会で発表した。 今年度は、前年度開発した「フォトボイスを用いて高齢者をエンパワメントする介護予防プログラム(ver.1)」を実施し、自治体で実施している従来のプログラムを対照群として両者を比較し効果を分析する予定であった。アウトカムとして、①生活機能②参加者の主観的評価を測定するとともに、プロセス評価、質的評価を行う計画を立て、自治体にも協力要請をしていた。しかし、COVID-19感染拡大の影響により、高齢者を集めてプログラムを実施することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染拡大の影響により、対象となる高齢者を集めることができなかったため、開発したプログラムの実施に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の感染が収束に向かえば、対象となる高齢者を募りフォトボイスを用いた介護予防プログラムを実施し、その後の追跡調査を行う。プログラムの各回の間隔または期間を短縮して実施したい。しかし、感染の収束状況が見通せない場合には今年度中の実施は難しい。また、対照とする予定である旭川市の介護予防教室の実施状況も変化することが考えられ、比較・分析が可能かどうか不明である。
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Causes of Carryover |
2020年度は、COVID-19の感染拡大防止のため対象者を募って介護予防プログラムを実施することができなかった。次年度は、感染状況を注視しながら安全な方法で可能な限りプログラムを実施する予定であるが、感染状況によっては昨年度開発したプログラムを修正する必要があり、実施時期を延長する可能性が考えられる。
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Research Products
(1 results)