2019 Fiscal Year Research-status Report
医療的ケア児の地域ケアシステムづくりにおいて行政保健師が果たす機能に関する研究
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19K11217
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
後藤 奈穂 大分大学, 医学部, 助教 (30582811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井手 知恵子 大分大学, 医学部, 教授 (00232421)
志賀 たずよ 大分大学, 医学部, 准教授 (90305847)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 行政保健師 / 地域ケアシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医療的ケア児の地域ケアシステムづくりに必要な行政保健師の能力を明らかにし、果たすべき機能を検討することであり、その目的達成のために、①医療的ケア児とその家族への支援事例についての行政保健師間での事例検討会、②事例検討会で出された内容に関して、実際に事例に関わった他職種による評価のためのアンケート調査、③事例検討会・アンケート調査の結果を分析し抽出された医療的ケア児に必要な行政保健師の能力から果たすべき役割を検討する計画である。 2019年度は、研究計画の第1段階である「医療的ケア児とその家族への支援事例についての保健師間での検討会」として、4事例(東北地方1件、九州地方3件)について、それぞれ事例に関わった行政保健師2~4名ずつのグループフォーカスインタビューを実施した。インタビューの内容は、共同研究者の協力を得ながら質的に分析を進めている。 また研究成果発表として、行政保健師による地域ケアシステムづくりに関する文献レビューと、1事例のフォーカスグループインタビューの分析結果について、「ケアシステム構築における保健師活動に関する文献レビュー」、「保健所保健師による医療的ケア児とその家族への支援」として学会で示説発表を行った。 今後は、インタビュー内容の分析を進めるとともに、分析結果を他職種に評価できる形にまとめ、医療的ケア児の支援に関する行政保健師の活動について他職種からの評価を得るための準備をすすめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の1段階目としての、グループフォーカスインタビューが終了し、その分析を進めるとともに、2段階目の内容に着手しつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、インタビュー内容の分析を進めるとともに、分析結果を他職種に評価できる形にまとめ、医療的ケア児の支援に関する行政保健師の活動について他職種からの評価を得るための準備をすすめる予定である。
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Causes of Carryover |
グループフォーカスインタビューの対象となる事例が少なく、実施件数が予定より少なかったことと、インタビュー実施のための旅費が予定よりかからなかったことと、共同研究者の協力が多く得られたため、インタビュー分析にかかる人件費が予定よりかからなかったことで次年度使用額が生じた理由である。 引き続きインタビューの対象となる事例についてはリサーチを続け、インタビューの追加の実施を検討することで使用予定である。
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