2023 Fiscal Year Annual Research Report
ライフステージの朝型夜型リズム変化に適した世代別・時間帯別の運動プログラム開発
Project/Area Number |
19K11667
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
宮崎 亮 島根大学, 学術研究院人間科学系, 准教授 (20531908)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
綾部 誠也 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (80407238)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 日内リズム / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、ライフステージ別・朝型夜型タイプ別に、運動プログラム構築を目指すことを目標とした。体内時計機能は生活環境や嗜好、年齢、時計遺伝子多型などで規定され、これらの複合的な結果として個人ごとの朝型夜型タイプ(クロノタイプ)が生じる。日内リズムには個人差があるにも関わらず、”時間帯別の個人差”は未だ不明である。 研究期間全体として、新型コロナウイルスのためヒト実験がかなり困難であった。特に学校現場(若年者)の実験が引き続き新型コロナウイルスのため容易ではなかったため、残念ながら若年者データ取得はほとんどできなかった。その代わり、データ取得が比較的容易であった複数の高齢者コホートにて多くの実験を実施した。 最終年度である令和5年度は、これまでの実験データのアウトプットを中心に取り組んだ。まず、原著論文を2報発表した。1報は、我々が取り組んできた島根県内高齢者コホート(隠岐の島町)での成果である。離島である隠岐の島在住高齢者において、生活習慣 (牛乳乳製品摂取量)は、特に高齢女性の優れた身体機能に関係していることを明らかにした。もう1報の原著論文では、動物実験により、イメグリミン(メトホルミンに構造的に関連する新規抗糖尿病薬)投与の時間変化を調査したものである。その結果、イメグリミンはマウス胎児線維芽細胞(MEF)の概日振動子に影響を与えることを明らかにした。 以上の通り、我々は新型コロナウイルスの極めて難しい状況の中であっても研究活動を継続するべく最善を尽くし、その結果、可能な限り成果を挙げたと考えている。
|