2021 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病合併脂質異常症に対する最適な脂質摂取量および脂肪酸組成の解明
Project/Area Number |
19K11673
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
深津 章子 聖徳大学, 人間栄養学部, 講師 (10709778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池本 真二 聖徳大学, 人間栄養学部, 教授 (10176117)
大久保 研之 聖徳大学, 人間栄養学部, 教授 (40194097)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 食事療法 / 脂肪酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病の食事療法においては、50年以上前から『糖尿病食事療法のための食品交換表』を用いて栄養指導がおこなわれている。これは、80kcalを食品の1単位として、グループ分けされた食品群(表1~表6)から指定単位数を選ぶことにより、エネルギーと栄養素バランスの整った献立を立てることのできる手法である。しかし、この方法では脂質の量を調整することはできても、脂質の質(脂肪酸の種類、食事性コレステロール量)を調整することはできない。そこで、この『糖尿病食事療法のための食品交換表』を用いながら、動脈硬化性疾患に対して好ましくない飽和脂肪酸および食事性コレステロール摂取量を低減するためのにおける食品選択方法を検討した。 国民健康・栄養調査から求めた表別荷重平均飽和脂肪酸・食事性コレステロール量を基に推算すると、炭水化物55%E以下の献立では、飽和脂肪酸エネルギー比率が7%E以上になった。 そこで、飽和脂肪酸・食事性コレステロールの主たる供給源となる表3と表5について食品を細分類し、表4については低脂肪乳を使用した場合の荷重平均栄養素量を求めた。 炭水化物50%Eの献立において、表5を植物性油脂のみとし、表4から低脂肪乳を選択したうえで、卵とチーズの単位数を低減することが、動脈硬化性疾患予防のための飽和脂肪酸・コレステロール摂取量に適合するために重要であった。 この方法を用いることにより『糖尿病食事療法のための食品交換表』を用いて簡便に、脂質の量と質(脂肪酸組成)を調整することができることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
試験食を摂取するヒト試験を計画していたが、新型コロナウイルス感染症拡大により、現時点で実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の情勢によっては、ヒト試験を伴わない研究計画に変更する可能性がある。 具体的には、糖尿病患者の食生活で多用される献立の脂肪酸組成を食品分析したり、食事調査を実施したりすることを構想している。
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Causes of Carryover |
謝金や検査費用を要するヒト試験を実施できなかったため。 ヒト試験を実施できるよう模索するが、難しい場合には食品分析や食事調査を行う計画である。
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