2020 Fiscal Year Research-status Report
心不全リスク解明のための大規模コホートデータを用いた経時データ解析モデルの開発
Project/Area Number |
19K11847
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
宮田 敏 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60360343)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 博史 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50284237)
坂田 泰彦 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90379206)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 統計数学 / コホート研究 / 関数データ解析 / 慢性心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,2006~2010年に東北大学を含む東北地区24基幹病院において登録された10,219名の慢性心不全及びその高リスク患者コホート(CHART-2研究)の登録データを用い、予後リスクの層別化と心疾患イベントのリスク要因探索を行う。 今年度の研究実績として、心疾患イベントの登録と、年一回の調査による身体所見、生化学データ、心エコーデータ、投薬情報その他CHART-2研究のデータ登録作業を継続し、登録時から7年次までの登録作業を完了した。CHART-2研究は、現在10年次までの経時データ登録の完遂と2020年3月末までの予後登録を追跡終了している。 研究実績としては、CHART-2研究に基づく臨床、疫学研究を進め、1)ステージBの心不全患者における左室駆出率の経時変化、2)高齢心不全患者の臨床的特徴、3)左室駆出率が保持された心不全患者の経時的な心臓の構造変化とその予後に与える影響、4)心不全患者における尿酸レベルの予後への影響、について研究を行い学会、論文にて公表した。 これらの臨床、疫学研究から得られた知見を統計学的にモデル化し予後リスクの層別化を行うため、生存データの判別に最適化された経時データの層別のために関数主成分分析の開発を行った。現在、理論面での検討は行われたが、コンピューターシミュレーションによる検討を行うためプログラム開発に着手したところである。とくに、Pythonによるプログラミングを行うため、データベースと計算環境の整備を行っているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、本研究の基盤となるCHART-2研究のデータ登録は、概ね順調に進捗中である。今後入力作業を行うための体制も,整備されている。 研究分担者である坂田の協力の下、臨床医学・循環器内科学的見地からの、データ解析の検討を行い、研究成果は論文、学会発表を通じて公表している。 また、研究協力者である倉田との共同研究のもと、関数主成分分析を元にした経時データの層別モデルの開発を進めている。 統計モデルのシミュレーションによる検討のためのプログラミング作業と、計算環境に適したデータベースの調整に手間取っているが,今後進捗する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
CHART-2研究のデータ登録作業については、現在COVID-19の感染拡大による外出自粛のため,調査体制が縮小を余儀なくされているが可能な範囲で作業を継続する予定である。 経時データの層別モデル構築のための,関数主成分解析については理論的な検討をさらに進め論文化を目指す。 解析データ管理のため,データベース管理システム(DBMS)の構築を行うとともに、シミュレーションスタディーのためのプログラム作成を進める。 CHART-2研究のデータの10年次までの登録作業完了を待って、シミュレーションによる理論モデルの検証と臨床医学・循環器内科学的見地からの検証を行う。
|
Causes of Carryover |
予定していた、American Heart Association(アメリカ心臓学会議)参加を取りやめたため。また、プログラム開発のために予定した研究補助員の雇用を、先送 りしたために次年度使用分が生じた。2021年度は翌年度分として請求した助成金と合わせて、研究補助員の雇用および学会参加を行う。
|
Research Products
(27 results)
-
[Journal Article] Beneficial effects of exercise training on physical performance in patients with vasospastic angina2021
Author(s)
Sugisawa Jun,Matsumoto Yasuharu,Takeuchi Masashi,Suda Akira,Tsuchiya Satoshi,Ohyama Kazuma,Nishimiya Kensuke,Akizuki Mina,Sato Koichi,Ohura Shoko,Ota Hideki,Ikeda Shohei,Shindo Tomohiko,Kikuchi Yoku,Hao Kiyotaka,Shiroto Takashi,Takahashi Jun,Miyata Satoshi,Sakata Yasuhiko,Takase Kei,Kohzuki Masahiro,Shimokawa Hiroaki
-
Journal Title
International Journal of Cardiology
Volume: 328
Pages: 14~21
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Incidence and Predictors of Sudden Cardiac Death in Stage B vs. Stage C/D Heart Failure -Insights from the CHART-2 Study-2020
Author(s)
林 秀華, 坂田 泰彦, 後岡 広太郎, 青柳 肇, 山中 信介, 藤橋 敬英, 白戸 崇, 杉村 宏一郎, 髙橋 潤, 宮田 敏, 下川 宏明
Organizer
第84回日本循環器学会学術集会 (2020年7月27日~8月2日 WEB開催)
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-