2020 Fiscal Year Research-status Report
Statistical models for cylindrical data and their applications
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19K11869
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
阿部 俊弘 南山大学, 理工学部, 准教授 (70580570)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シリンダーデータ / 角度データ / 歪対称モデル / EMアルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、角度データやそれに関係するモデルの推測理論を中心に研究し、その成果を論文として発表した。 また、それらを国際共同研究の基礎に結びつけた。2年目にあたる2020年度は推測理論についての研究を進めた。まず、昨年度から続けていた歪対称な角度モデルの混合モデルに関する推測理論を完成させ論文にまとめた。この論文は国際誌に採録が決定された(Miyata, Shiohama & Abe, 2020)。シリンダーモデルの理論を発展させる過程で、通常の統計モデルの研究も密接に関係してくる。非対称な歪分布でおそらくもっとも有名なAzzalini型の歪正規分布について、陽的表現を可能とするEMアルゴリズムを提案した。また、この提案アルゴリズムは既存のアルゴリズムと比較しても非常に優れていることを示し、その理論を完成させた。この研究に関する論文は国際誌に採録が決定された(Abe, Fujisawa, Kawashima & Ley, in press)。一方、角度分布についてはモード不変分布に関するベイズ推定の研究を発展させ、理論を完成させた。この理論に関しても論文にまとめ、国際誌に採録が決定された(Abe, Miyata & Shiohama, in press)。2020年はフローレンス・ナイチンゲール先生の生誕200周年であることから、Florence Nightingale Directional Statistics volumeへの研究発表に招待された。このために、当該分野の研究者らに声をかけ、角度データとトロイダルデータ、シリンダーデータに対する柔軟なモデルに関する研究内容をまとめ、寄稿した(Abe, Imoto, Miyata & Shiohama, in press)。 また、コロナ禍での研究環境の変化にも対応するため、オンラインツールを活用して研究ディスカッションを頻繁に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予想していなかったコロナ禍のため、様々な環境変化に対応せざるを得なかった。 そのような状況下で、対面よりは効果や効率が劣るものの、オンラインでの打ち合わせの機会を増やし、研究のスピードを上げる努力を行った。 これらの努力が功を奏し、今年度は普段よりも多くの研究成果をまとめ上げることが出来た。 2020年度は非常に過酷な研究環境であったが、論文が国際誌で何件も採録決定され、当初の計画以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
国内・国外への移動は2021年度も困難が予想される。しかしながら、2020年度の困難を乗り越えた経験を活かし、新しい研究体制をさらに整え、国外の研究者らと連携をしながら、アフターコロナにおける新しい研究基盤を整えていき、当該分野を世界的にリードしていく。このために、オンラインで引き続き、国外の研究者らとの連携を維持し、海外出張のための準備をし、新しい理論と応用の構築を行っていく。また、2021年度は国際会議CM Statisticsでセッションをオーガナイズし、国際的な研究活動を進めていく。
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Causes of Carryover |
様々な学会や国際会議発表をする予定であったが、コロナ禍のために、出張キャンセルせざるを得なかったため。 次年度の学会発表や論文投稿のために使用予定である。
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Research Products
(6 results)