2021 Fiscal Year Research-status Report
Statistical models for cylindrical data and their applications
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19K11869
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
阿部 俊弘 法政大学, 経済学部, 教授 (70580570)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シリンダーデータ / 歪対称分布 / 角度分布 / EMアルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
シリンダー上の分布は実軸上における分布と周期性を持った角度分布を周辺分布として持つ。そのため、シリンダーモデルを研究するためにはこれらの両方の研究を進めることに集中した。今年度は昨年度の推測理論に関する研究に引き続き、Cauchy型分布のEMアルゴリズムについて、指数分布をある手法で拡張することにより、EMアルゴリズムが非常に単純な形式で表現できることを発見した。この新しいアイディアを利用して、Azzalini-Capitanioらが提案した歪t分布とは別の代替となる歪t分布を考案し、その推測理論の研究を進めた。特に実データに対して既存のモデルよりも当てはまりが良いことを示し、その有用性を検証できた。本研究については、統計関連学会連合大会での一般講演で発表を行い、論文としてまとめて投稿した。また、シリンダーモデルについて新しいモデルを生成した。これに関してはヨーロッパで開催されたCMStatisticsで招待講演を行った。さらに、モード不変となる変換を用いた円周上の歪対称分布に対するベイズ推測理論も構築した。その他にも、Abe & Ley (2017)とImoto, Shimizu & Abe (2019)のシリンダーモデルに関連して、新たなトロイダルモデルの共同研究を進めた。Overparametrizationによる多変量歪正規分布の単純なEMアルゴリズム、モードとアンチモードが変換後も不変となる角度モデルのベイズ推定、単純なトロイダルモデルの生成、についてそれぞれの論文が国際誌で掲載決定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
海外への渡航が困難であることから国際共同研究は困難となっているが、オンラインを活用して、ある程度は進めることが出来た。現在も収束しない新型コロナ・ウイルスの感染拡大や不安定な世界情勢による制約のために、困難は生じているが、その分、国内の共同研究に集中することができたので、国内共同研究は順調に進み、広い研究対象について研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
Cauchy型分布のEMアルゴリズムの理論が完成したので、今後は角度分布に関してEMアルゴリズムの陽的表現の導出を行う。これにより、シリンダーモデルの推測理論に繋げていくことを目指していく。また、円周上の分布やシリンダー上の歪対称分布の識別可能性についても研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナ・ウイルスの感染拡大のため、予定していた短期海外渡航ができず研究計画を変更する必要があったため、未使用額が生じた。このため、未使用額は次年度の研究打ち合わせのための出張やその他の経費等に充てる。翌年度の助成金は研究旅費、関連研究書籍、シリンダデータに関連する機器の購入に充てる。
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Research Products
(7 results)