2022 Fiscal Year Research-status Report
Statistical models for cylindrical data and their applications
Project/Area Number |
19K11869
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
阿部 俊弘 法政大学, 経済学部, 教授 (70580570)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 方向統計学 / 角度分布 / シリンダー分布 / EMアルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)シリンダーモデルの構築のために、新しい視点から様々な歪対称円周モデルを提案した。これらの歪対称円周モデルについて既存の歪対称化とは異なる視点のモデル構築ができた。また、このモデルについて特別な場合を考えると、円周一様分布の摂動分布となっており、cardioid分布とは別のタイプの円周分布を発見することができた。(2)Cauchy sine-skewed circular distributionsのモーメントについて考察し、リパラメトライズをすることにより、陽的表現可能なEMアルゴリズムの構築に成功した。(3)Cauchy sine-skewed circular distributionsの混合分布についても単純な推測理論の構築が可能であることがわかった。(4)円周上の非対称なCauchy型分布の理論をまとめ、学会や研究集会で発表を行い、研究ディスカッションを行った。(5)Cauchy sine-skewed circular distributionsについて海外の国際会議で発表し、意見を交換した。(6)角度部分と線形部分についてある変換を適用し、新しいタイプのシリンダーモデルを提案した。一般化は可能であることが分かっていたが、ある特別な構造を入れることにより、既存の多くのシリンダーモデルが含まれることがわかり、より柔軟で汎用性のあるシリンダーモデルが存在することがわかった。またそのモデルについてモーメント計算や関連する理論を構築し、実データへの適用を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
円周分布の非対称化についてまだ研究の余地があり、それについて明らかにすることができた。また、それに関連する単純な推測手法も提案でき、新しい円周上の非対称分布を発見することができた。シリンダーモデルについてある程度の一般化の目途は立っていたが、より高度な視点からの一般化に成功し、既存の様々な有用なモデルを含むシリンダーモデルの構築ができることがわかった。関連する円周分布の研究もさらに追及することができ、想定よりも早く理論の見通しが立ったため、データ解析のための調査を行うことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
非対称な角度モデル、シリンダーモデルの理論をまとめ、論文として発表していく。また、角度に関連する基礎理論を完成させ、環境データへの適用を行い、現象の解明を行っていく。様々な国の地震データの収集やシリンダーモデルに関連する環境データを収集し、新しいシリンダーモデルとその適用について一連の流れをまとめていく予定である。
|
Causes of Carryover |
研究が予定よりも進み、当該年度以降分として請求を行った。これにより、応用的研究に関する計画を立てていたが、年度末の環境変化等、諸事情により全てを執行することはできなかった。また、英語論文についての校正費は今年度末までに投稿準備が完了しなかったため、計上しなかった。 来年度は、これらの研究に関連する旅費に充てる予定である。
|