2019 Fiscal Year Research-status Report
Precise estimation of finger-tip forces and incipient slip using 6-axis sensor
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19K12029
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
池田 篤俊 近畿大学, 理工学部, 講師 (20609903)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 触覚 / 指腹部変形 / 伝達関数モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は,外力から内部応力への伝達を入力を外力,出力を指腹部の変形とした伝達関数モデル用いてモデル化する研究を進めた.触覚受容器は外力によって加えられた指先内部の応力に対して反応するため,外力から内部応力への伝達をモデル化することによって個人の指先の機械特性をモデル化することが可能である. 具体的には,指腹部変形の計測に適した材料特性を持った低定格容量のMEMS6軸力センサを用いたウェアラブル計測デバイスを製作し,計測プログラムの開発を行い,高精度な指先力推定を可能とする伝達関数モデルの構築を行った.ウェアラブル計測デバイスは,MEMSセンサの材料特性を最適化することによって高いS/N比での計測を可能とし,従来の研究で用いていたひずみゲージタイプのものやロボットに用いるようなMEMSセンサを用いる場合に比べて,安定した指腹部変形の計測が実現できた.MEMSセンサの定格は,X軸およびY軸:±2 [N]、Z軸:5 [N]であり,センサ基盤サイズは、10 [mm] x 22 [mm]と小型である.指腹部に接触する樹脂パーツは直径がφ4 [mm]と計測に適したサイズとなっている. また,指先力を推定するために適した伝達関数モデルを検討するために,極の数による影響を比較した.ウェアラブル計測デバイスを装着した状態で,フォースプレート上で指を押し付けながら動かすような触動作を行い,指腹部変形(ウェアラブル計測デバイス)と指先力(フォースプレート)のデータから伝達関数モデルを構築した.実験結果より,6次ないしは7次が適していることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,指腹部変形に適した計測デバイスの開発および個人モデルの作成による指先力推定を達成したため.
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Strategy for Future Research Activity |
伝達関数モデルの個人差について比較し,指の機械特性や知覚特性との関係について明らかにしていく.また,指先変形と主観的な感性評価との関係を,多層ニューラルネットワークによってモデル化する.
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Causes of Carryover |
使用予定のセンサを安価に導入できたため,次年度に使用する額が生じたが,研究は順調に遂行できており,研究成果発表や次年度に向けた情報収集のための旅費も計画通りである.次年度に繰り越した分が,本年度行えなかったウェアラブル計測デバイスの改良に使用する.
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Research Products
(2 results)