2020 Fiscal Year Research-status Report
小学生の自己学習を促すインタラクティブコンテンツの内製と共有に関する研究
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19K12280
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Research Institution | Jin-ai University |
Principal Investigator |
篭谷 隆弘 仁愛大学, 人間生活学部, 教授 (80290089)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | インタラクティブコンテンツ / Moodle / H5P / デジタル教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
インタラクティブコンテンツの内製およびその共有を検討するにあたり、そのシステム的側面を中心に研究を行った。 コンテンツを掲載するサーバとしてオープンソースのLMS(学習管理システム)であるMoodleを予定している。また各コンテンツはHTML5により記述され様々なデジタルデバイスのWebブラウザで動作するフレームワークH5Pによる製作を行っている。これまでH5PをMoodleで利用するには別途H5Pのプラグインモジュールを追加する必要があり、コンテンツ内のクイズなどによる評点がLMSとしての中心的な機能のひとつとなる成績評定に反映されないなどの課題があった。Moodleの新しいバージョンのリリースにより、H5PがMoodleの中心的な機能のひとつとして統合されることになった。 これらのことから、新たなMoodleバージョンにおいて、過去に製作したH5Pコンテンツの利用・編集、マイグレーションなどについて検証を行った。コンテンツの再利用性が高いため、他のCMS等で作成したものを含め、問題なく動作することが確認できた。一方H5Pの日本語ローカライゼーションについてはMoodleと異なる扱いであるため、編集時のユーザインターフェースに課題が残っている。 また、コロナ禍の影響により所属大学でも年度を通して遠隔授業対応することとなり、LMS稼働に必要となるサーバスペック(メモリ・CPU・HDD等)の増強を行うこととなった。またオンデマンド教材として動画を利用するための動画配信サーバとの連携や学内ユーザ支援などもこれまで以上に大幅に行うこととなった。これらについては当該研究とは直接的には異なるサーバ・支援ではあるが、当該研究を進めるうえで共通する技術的側面などがみられるものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策のなか、学修機会を確保するため、代表者所属の大学でも令和2年度前期開講科目を遠隔授業とすることとなった。代表者は、自身が担当する授業対応のみならず、大学の情報ネットワーク管理室長として、遠隔授業の実施に関わるシステムの運用や教職員・学生のサポートを行う必要があり、従来と比較して大幅にそれらの時間に費やすこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
小学校現場では今年度もコロナ禍の影響があり、現場との密な連携による情報収集などは難しいことが予想される。そのような中ではあるものGIGAスクール構想の下整備された端末等の児童利用も始まっている。関係機関に相談するなどし、これらの利用状況および課題点などについて把握したいと考えている。 インタラクティブコンテンツの内製については、これまでのコンテンツタイプに加え、それらのコンテンツを組み合わせるシナリオ型の教材開発について検討する。教材テーマとして場面展開を構成しやすい情報モラルや道徳を中心としたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当該年度の研究において、前年度から計画していたコンテンツ試作をすすめるため、必要となるPCおよび関連機材として支出した。学会参加等のため計画していた旅費についてはコロナ禍の影響により多くの学会・研究会が中止もしくはオンライン開催となるなどし、支出が無かった。次年度、学会・研究会の開催状況にもよるが、それらへの支出に加え、コンテンツ制作を加速させ、デバイス上での利用試行に向け必要な機材の購入および、試行に必要となる人員確保とそのための謝礼を計画している。
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Research Products
(4 results)