2019 Fiscal Year Research-status Report
Comparative studies on social condition which support rapid response in invasive alien species management in England, France and Japan
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19K12447
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
上河原 献二 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (40516126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 奈央子 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (30623847)
中井 克樹 滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 専門学芸員 (80222157)
野間 直彦 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (80305557)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オオバナミズキンバイ / ツマアカスズメバチ / 管理制度 / 3ヶ国比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
オオバナミズキンバイ管理に関し、研究者・国・地方行政担当者を招いて、8月に琵琶湖博物館において公開のワークショップを開催した。各報告内容は、web上で公開した。 2019年8月末にオランダにおいて開催された欧州環境法フォーラム(EELF)において、イングランドの法制度について、特にその特徴である「土地所有者責任」を中心に発表を行った。続いて9月にイングランドの4ヶ所(グロースター(釣り池)、サマーセット(釣り池)、ノーフォーク(調整池)、ケント(釣り池))において現地調査と専門家へのインタビュー調査を行った。また、国内においては、千葉県手賀沼、京都市内鴨川、東大阪市恩智川、堺市・岸和田市内溜池、鹿児島県東串良町等の現地調査及び関係者へのインタビュー調査を行った。オオバナミズキンバイ管理制度に関する日仏英3ヶ国比較研究について、仏英の専門家と意見交換を行い、比較研究論文の素案を作成した。
ツマアカスズメバチについては、長崎県庁及び環境省九州地方管理事務所を訪問し、担当者へのインタビュー調査を行った。イングランドの場合には侵入が先行したフランスにおける対策状況が参照されたが、日本においては侵入が先行した韓国において公的な対策は余り行われていなかったとの指摘があった点については、今後検証が必要である。また、イングランド及びフランスにおけるツマアカスズメバチ管理に関する書籍・論文を入手し、文献調査を行った。日本では環境省が地方自治体等と協力して対策を行っているが、イングランド・フランスにおいてはむしろ養蜂業保護を主眼に農業関係部局が中心となって、養蜂業者と協力して応していることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オオバナミズキンバイ管理制度に関するイングランド現地調査等を実施するとともに、仏英専門家達と協議して3ヶ国比較研究論文の素案を作成できたこと、ツマアカスズメバチ管理についても、長崎県庁及び環境省九州地方環境事務所の担当者へのインタビュー調査を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本来の計画では、ツマアカスズメバチ管理について、本年、5月に対馬のそして9月にフランスの現地調査を行う予定であった。しかし新型コロナウイルスのパンデミックにより、本年度中のフランス現地調査は現実的ではなくなってしまった。そこで、文献調査により質問票を作成して、フランスの専門家に対しeメイル等を通じて調査を行う予定である(元々現地調査のアポイントメントもeメイルを通じて行ってきたので、試行する価値はあると考える。)。 オオバナミズキンバイ管理制度の日仏英3ヶ国比較研究については、昨年度作成した素案を完成させて、国際誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
(理由1)予定していた琵琶湖流域の代表的な事例に関するヒアリング調査はおおむね予定通りできたが,調査のとりまとめまで至らず,論文投稿や研究発表に係る経費を執行できなかった.(使用計画1)英語での研究発表のための英文校閲を予定している他,議会議事録のテキスト分析のためのテキスト前処理のための補助者人件費として執行する予定である.なお、本年度の英仏での現地調査は難しいと考えており、その分は来年度に先送りせざるを得ないと考えている。 (理由2)オオバナミズキンバイの管理について千葉県印旛沼・茨城県霞ヶ浦などでの現地調査を計画していたが、台風15・19・21号の影響で断念したことが大きい。(使用計画2)印旛沼・霞ヶ浦・近畿地方の河川などへの現地調査を行う。
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Research Products
(10 results)