2020 Fiscal Year Research-status Report
Hospitality management in Japanese inns that have inbound tourists satisfied
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19K12570
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
森下 俊一郎 九州産業大学, 地域共創学部, 准教授 (10735228)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | おもてなし / インバウンド / 訪日外国人観光客 / 旅館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、新型コロナウイルス発生前までは、我が国へ急増していたインバウンド訪日外国人観光客を、資本や知識が十分にない中小旅館がどのように受け入れるべきかを検討し、集客に困っている中小旅館が外国人観光客を受け入れ、経営改善するための指針を提示することにある。 本年度の研究成果として、論文2本と査読付き国際会議論文2本、国際会議発表2回と国際学会発表1回、公表を行った。本年度行った研究活動としては、インバウンド訪日外国人客を積極的に受け入れ、彼らからの評判の高い宿として有名な3つの宿、すなわち、10月に大分県由布市の「山城屋」、11月に神奈川県の「富士箱根ゲストハウス」および東京都の「澤の屋」に訪問し、主人や女将へインタビューや現地調査を行い、これらの宿の魅力や成功要因を把握することができた。調査結果として、これらの三宿は、家族経営の小旅館で、部屋や施設は清潔に保たれているものの古い和室、小さな湯船、共同トイレなど外国人客にとって決して便利で快適ではない。しかしながら、そうした古くから日本人の生活を体験することが、外国人客にとっては新鮮で興味深い異文化体験となっていることを考察した。加えて、何もなければ放っておき、何か客が困ったことがあれば親身になって対応する家族経営ならではの家庭的なおもてなしは、高級ホテルのホスピタリティや高級旅館の恭しいおもてなしとは異なる魅力となっていることも観察できた。こうした新たに得られた知見を研究成果をまとめて、本年2021年度に国際会議や国内学会などで発表したい。 一方で、新型コロナウィルスの影響により、当初計画していたインタビューと現地調査が殆どできなかった。今後は、感染状況に留意し、可能な範囲で研究を研究を継続しつつ、遅れを取り戻したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上述の通り、当初計画していた、インバウンド訪日外国人観光客に評価が高い宿や地域の現地調査とインタビューが、新型コロナウイルスの影響による制限により殆どできなかった。しかしながら、緊急事態宣言が解除された10月と11月に、メディアでも取り上げられている三宿(山城屋、富士箱根ゲストハウス、澤の屋)を訪問することができた。また、昨年2020年度に実施した研究結果を取りまとめた成果を国内外の学会や会議にて報告することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年2020年度の研究成果を取りまとめ、国内外の学会や会議で発表するとともに、新型コロナウイルスの影響でできなかった現地調査とインタビューを安全に配慮し状況を注視しながら行いたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスにより当初計画していた現地調査とインタビューができなかった。そのできなかった現地調査とインタビューを本年度、出来る限り実施する予定である。
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