2019 Fiscal Year Research-status Report
Clinical application of skin color measured by spectrophotometer: Relationship between skin color and pathophysiology in perisurgical patients.
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19K12914
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
沓澤 智子 東海大学, 医学部, 教授 (10183310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋月 有紀 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (00378928)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 皮膚色 / 分光測色計 / 大動脈弁狭窄 / 経カテーテル大動脈弁留置術 |
Outline of Annual Research Achievements |
倫理委員会に研究計画書を提出し、承認を受けたのち、種々の準備をし、8月から測定を開始した。大動脈弁狭窄症のため経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を受ける患者の皮膚色の経時的変化と皮膚色とバイタルサイン・採血結果との関連を検討した。6名(82±7歳、全員女性)の測定が完了した。分光測色計による皮膚色の測定は、部位を前額部、両側手背、両側前腕内側、腹部とし、術前15時間、術後2時間、6時間、12時間、24時間、72時間に経時的に測定した。手背と腹部は測定が安定せず、解析からは除外した。経時的変化は、術前、術後6時間、72時間後で比較した。前額の皮膚色は、術前の明度L* 61.95±4.61、色相のa* 10.72±1.39、b* 17.86±0.14で、術後6時間では有意にL*の上昇とa*の低下が認められ、術後72時間では術前の値と差を認めなかった。前腕の皮膚色は、術前L*64.58±2.64、a* 7.29±0.85、b* 17.83±1.87で、術後72時間でb*が有意に上昇していた。6名のデータから、比較的侵襲の少ないTAVIでも、皮膚色の変化が認められることが示唆され、この変化はショック状態の患者の皮膚色と類似した変化であった。前額b*と平均血圧が、前腕および前額L*とヘモグロビン、ヘマトクリット、アルブミンが相関を示していた。皮膚色の客観的変化は、患者の病態生理学的変化を反映していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は、開心術の患者も対象としたいと考えていたが、影響する因子が多いため、TAVIの患者に限定した。秋にTAVIの件数が少なかったが、6名の皮膚色データの取得が完了した。6名のデータから、比較的侵襲の少ないTAVIでも、皮膚色の変化が認められることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
測定患者数を増やしていきたいが、現在新型コロナウィルス感染の拡大により、手術や入院の制限が加わっており、測定が難しい状況である。感染収束後に測定を再開したい。なお、2020年度内に学会での報告を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
3月上旬に、富山大学の研究分担者と、富山大学でデータ解析についての検討会を予定していたが、首都圏の新型コロナウィルス感染拡大が懸念されたため、中止とした。そのための旅費が使用できなかった。2020年度に、データ解析のための検討会または学会での報告のための旅費として使用したい。
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