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2021 Fiscal Year Research-status Report

Why does 'Kare ni aeba denwa shite kudasai' sound strange?-an approach from diachronic perspective

Research Project

Project/Area Number 19K13189
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

瀬戸 義隆  立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (00826159)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords日本語条件文 / バ・タラ / 通時的変化
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は、日本語における特定のバ条件文に存在する制約に関わる要因と、そのような制約が生じた過程を捉えることを主な目的としており、バ条件文の前件と後件に関する形式および意味的性質に着目して、分析を進めてゆくものである。2021年度は、英語のif+will条件文の意味的性質を考察するために、コロストラクション分析 (collostruction analysis)を用いて分析を行った結果を論文として発表した。

考察の結果として、if節内にwillが生じる非典型的な条件文の前件には、許可、援助・介入、受容・忍耐・放棄、言及・沈黙などの意味的カテゴリーに属する述語が生じており、それらの間には密接な関連性が見られることが明らかとなった。また、そのうち、許可、言及、受容を示す語彙の一部については、特定の主語との強い結びつきが認められた。このようにコロストラクション分析を用いることが、条件文の記述において有益であることが認められたため、日本語条件文に関しても、同手法にもとづく分析が有用であることが期待される。

この分析の問題点として、全ての用例に関して形式・意味のアノテーションを施す必要があるという点が挙げられる。2021年度は、その問題点に対処する方法として、特定語彙の共起文脈から、その語彙の特性を捉える分布意味論 (distributional semantics)に基づく分析可能性の検討を開始した。その方法論を用いることで、より多くのバ条件文の用例の性質を記述する可能性が期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2021年度は英語の条件文を例として、現代日本語でのバ・タラ条件文の性質を明らかにするにあたって用いることが出来る分析手法を検討することに焦点を当てたため、バ・タラ条件文の記述への進展はあまり見られなかった。しかし、今後の分析において有用な手法が検討されたことは研究の進展に肯定的な側面を明らかに出来たと考えている。

Strategy for Future Research Activity

今後は、2021年度に有益と考えられた手法を用いて、現代日本語におけるバ・タラ条件文の性質、および、通時的な変化を記述することで、本来の目的である命令形述語を含むバ条件文に関わる制約の生起過程を明らかにすることにつなげてゆきたい。具体的には、分布意味論にもとづいて分析を行い、それぞれの条件文における意味的な分類の可能性を検討してゆく。また、通時的に分析を進めてゆくにあたって、それぞれの条件文における変化が生じた時期を特定することを念頭において分析を進める。

Causes of Carryover

COVID-19のパンデミックに伴い、予定していた出張が全てオンライン開催となったため、出張費が発生しなかった。また、予定していた業務形態についても大きな変更が認められたため、研究遂行に遅れが生じたことから、次年度使用額が生じた。それらの次年度使用額については、出張が可能となった場合の旅費と研究成果物の英語校正費用として使用する予定としている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] if+will条件文における形式・意味機能に関する考察2021

    • Author(s)
      瀬戸 義隆、セト ヨシタカ
    • Journal Title

      言語文化共同研究プロジェクト

      Volume: 2020 Pages: 21~30

    • DOI

      10.18910/84981

    • Open Access

URL: 

Published: 2022-12-28  

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