2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a content-based language teaching unit for students at the National Institute of Technology and investigation of language development
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19K13314
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 章子 (鈴木章子) 米子工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (00760539)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 英語教育 / 内容中心教授法 / タスク / 学習者言語の評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高等専門学校における学生の興味にあった内容言語統合型ユニットをContent-Based Instruction (CBI) と、Task-Based Language Teaching (TBLT)の先行研究を参照し作成する。目標言語項目を受動態と設定し、内容を学習しながらその言語項目に注意を向けさせ、文脈の中での使用・練習が可能となるようなタスクを作成し実施する。また、言語項目の学習に影響する変数としてmodalityを設定する。授業実践前後の言語項目の学習と使用を、記述テストと産出テストを行い検証する。合わせて、タスク中の学習者のインタラクションを文字化し、どのような言語項目に注目しながらタスクを行ったかを検証するため、質的にコーディングを行う。現在までにCBI/CLILを志向した授業は日本でも実践が行われているが、高等専門学校、高校、大学での実践は十分でないとともに、言語学習を系統的に内容学習へ組み込み、その習得を測る試みは多くはなされていない。また、学習者たちが授業内タスクでどのようなインタラクションを行い、学習の場を作っているのか、実証的に検証する必要がある。 年度以前より準備を進めていたこともあり、2019年度は、文献調査、ユニット教材の作成、授業内タスクの作成、評価タスクの作成とパイロット、授業実施、タスク中のインタラクションデータの収集、評価タスクを用いてのデータの収集を行った。ユニットでは宇宙飛行士と宇宙エレベーターを内容として扱い、Reading資料とパワーポイント資料を作成し、研究協力者とともに受動態が適切に使用できるかどうか、確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究はおおむね順調に進展しており、初年度にて授業の作成、授業の実施、データの収集を終えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、以下の3つを行う予定である。 ①インタラクションデータの書き起こし: 実際の授業内で取得したデータのため、集中して聞き取る必要があり、時間がかかる予定である。10ペア分の書き起こしを行う予定としている。 ②インタラクションデータ分析のためのコード表の作成とデータの分析: 学習者がタスク中にどのような言語項目に着目していたか、また受動態へ注意が向けられていたかをコードするための分類表を、Language Related Episodesの観点から分類している過去の研究(Hidalgo & Garcia Mayo, 2019; Leeser, 2004; Niu, 2009; Storch, 2008)を参考に今回取得したデータを突き合わせながら作成する。その後、コード表を用いて10ペア分のデータを分類し、task modality(口頭、筆記)によって学習者の注意の向けられ方に違いがあるか、検討する。研究協力者とともに、コード分類の信頼性を確認する。 ③受動態の学習を測る筆記テスト、産出テスト(口頭・筆記)のデータ分析: 3種のテストの採点基準の設定と採点を、Spada et al., (2014)を参照し行ったうえで、データ入力を行う。事前、事後、遅延テストでの差、modalityによる差、を統計により分析する。以上の結果を、国際学会にて発表予定である。
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Causes of Carryover |
初年度は謝金として支払う額が少額であったため、次年度使用額が生じた。2020年度に謝金で使用する予定である。
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Research Products
(3 results)