2023 Fiscal Year Research-status Report
ガス市場における供給コストとスイッチングコストに関する実証研究:競争進展に向けて
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19K13687
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
野方 大輔 佐賀大学, 経済学部, 准教授 (20614621)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ガス事業 / 競争 / 企業分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般ガス導管事業者一覧、ガス事業者マップ等から事業者の規模や供給区域をデータとして整理するとともに、公益事業、特にエネルギー事業の競争に焦点を当てた先行研究のレビューをすすめた。並行して、エネルギー規制当局勤務経験者とのディスカッションも実施し、派生的な共同研究テーマを捻出した。 また、スイッチング、市場動向等に関してガスと電力の比較分析を予備的に実施した。両者市場とも2022年辺りをピークに切り替え数は次第に減少しているものの、みなし小売電気・新電力、みなしガス小売・新規ガス小売のエネルギー市場規模は時間を通じて変動している。今後、このような変化が生じている背景を整理し、競争状態、事業性の高さ等を検討していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現時点でこれと並行して進めているプロジェクトが3つあり、その内一つの成果報告に当初の想定以上に時間を割いたため、予備的分析にとどまり、研究成果投稿までには至っていない。また、国内のコロナウイルス感染拡大により、出張も思うように実施できなかった。よって以上の評価とする。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の感染状況次第では、調査、ヒアリングに支障をきたす恐れがあるため、オンライン会議システムを積極的に活用して、分析の準備を進める。 今年度までに実施した予備的考察と整理加工したデータを用いて計量分析を施した論文を執筆する。 以前より完全自由化されているLPガス事業にも注目し、ガス事業の課題を包括的に検討する。
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Causes of Carryover |
オンライン・遠隔会議の活用により、研究打ち合わせにかかるコストを一部節約できた。またデータ入力にかかる人件費を既存データで代替することで、節約した。以上より節約した経費を、論文の改訂、報告にかかる費用にあて、研究を進める。
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