2020 Fiscal Year Research-status Report
Textual analysis and experimental research applicable to public sector accounting
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19K13855
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
廣瀬 喜貴 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (90760265)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 幸福度 / 公会計 / 財政 / テキスト分析 / 人工知能 / データサイエンス / 行動経済学 / 地方公共団体 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、会計及び財政に関する指標と幸福度の関連について、アンケート調査とアーカイバル・データをもちいてデータサイエンスの観点から分析した。また、公会計の各種書類にかんするテキスト分析の基礎技術として、営利企業のアニュアル・レポートを対象にテキスト分析を実施した。会計及び財政に関する指標と幸福度の関連については、幸福の経済学や財政で議論されてきた先行研究を会計分野へ応用した研究についてレビューを行なった。そのうえで、公会計の会計情報・テキスト情報のデータ収集を行ない分析を行なった。会計指標・財政指標と幸福度の関連を分析した結果、会計指標の方が財政指標よりも幸福度に関連していることがわかった。営利企業のアニュアル・レポートを対象にしたテキスト分析については、すでに初期段階のテキスト分析が完了し、現在さらに公的組織のテキストのデータを収集している最中である。今後のベンチマークとなるテキスト分析では、リーダビリティと文字数が制度変更の前後で変動していることなどが確認された。これらの結果は先行研究と首尾一貫しており、文字情報の情報価値の重要性を示唆している。なお、制度導入前後のテキスト分析は現在実施している最中であり、データが集まり次第、国内外の学会およびジャーナルへの投稿を行なう。また、本研究の基礎となるテキストマイニングの手法を営利会計分野へ応用した研究の成果は、AAAという分野を代表する国際学会にアクセプトされ、学会発表を行なった。また、会計及び財政に関する指標と幸福度の関連については、国内では行動経済学会などで学会発表を行なった。さらに、公会計のテキスト分析についての研究結果を人工知能学会に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、公会計について、アンケート調査とアーカイバル・データをもちいてデータサイエンスの観点からの分析や、テキスト分析を応用したテクノロジーに関連する学会発表を国内外で行なった。そして、論文を執筆・公表することができた。特に、AAA、行動経済学会、情報コミュニケーション学会に登壇した際に、今後の実験研究についての大きな収穫が得られた。それらの成果は、改訂を施したうえで、共同研究者との共著論文として公表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、アンケート調査の分析と実施中の実験を早期に完了させることを目指す。社会情勢により、対面による実験環境の構築が課題となる可能性があるが、概要で述べたとおり、テキスト分析を実施する環境をすでに整えているため、影響は最小限に抑えられる見込みである。また、2021年度も引き続き、国内外の学会およびジャーナルへの投稿を行ない、研究成果の公表を目指す。
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Research Products
(7 results)