2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K13978
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
森 弥生 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90816399)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 福島吃音懇話会 / ニーズアセスメント / ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
吃音を持つ者の悩みは、自殺を考えるほど深刻であるが理解されにくい。従来の福祉の枠組みでは捉え切れておらず、一貫した支援制度から取りこぼされている。さらに東北地方にはセルフヘルプグループのみならず吃音の支援機関も少ない。本研究の目的は、吃音問題への取り組みが大きく遅れている福島県において、「吃音当事者および支援の実態と課題の把握」、「社会的認知の促進」、「支援システムの構築」をアクションリサーチにより行うことである。福島県において、吃音当事者および家族を支える有効なシステムを、他地域との差異を鑑み模索し、吃音当事者が普通に生きられる社会を当事者と共に築いて行く活動の継続が重要である。 2019年度は、研究計画に則し、当事者、支援者のニーズアセスメントと人的ネットワークの形成につとめた。具体的には、研究協力者と共に6月と12月に「福島吃音懇話会」を開催し、当事者・親・言語聴覚士・ことばの教室教諭らのべ40名を超える参加者を得た。開催案内はホームページやツイッターでの告知、行政機関へのポスター配布、県言語聴覚士会、県内の通級教室への呼びかけ、前回までの参加者へのメールなどで積極的に行った。また、2019年度とそれ以前に開催した「福島吃音懇話会」で行った自由記述アンケート結果を合わせ、立場ごとのニーズを明確にすべく集計・分析中である。当初計画においてはインタビュー調査を行う予定であったが、蓄積されたアンケートを活かすことで十分にニーズを把握できると判断し、それに替えた。 また、東北唯一のセルフヘルプグループである宮城言友会より参考資料を借り受け、PDF化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年3月および6月にそれぞれ講師を招いて「福島吃音懇話会」を開催、吃音啓発と学習会を行う予定であったが、新型コロナ感染拡大防止のため延期となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度も計画に則し、本研究を進める。3月に行う予定であった「福島吃音懇話会」を8月に実施する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大防止のため、「福島吃音懇話会」の開催が延期となり差額が生じた。
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